HERE, NOT SOMEWHERE...Hiroyuki Morikawa

 

 

小さなものへ愛情を注ぐ - 2007年05月04日(金)

東京の街みたいに、いろんなものがごちゃ混ぜになって、
所狭しと、様々なものが存在しているような所にいると、
繊細で小さなものの存在に気づく事は、とても難しくなるのかなぁ。

下北沢ERAでart of fightingというオーストラリアのバンドの、
とてもとても素晴らしい演奏を聴きながら感じた事。

音の出し方が本当に素晴らしい。ダイナミクスが豊かなのです。
それは、きっと、小さな音の出し方が上手だからなのではないかな。
小さな音でも芯がって存在感のある音にする事ができる。
これはとても難しいことで、確かな技術はもちろんのこと、
小さな音にどれだけ耳を澄ませることができるかが大切なのではないかな。
こういった表現のできるバンドは、日本ではあまり見かけない。
明らかに何かが違う。

そういえば、今まで観てきた海外のバンドのライヴで、
びっくりするぐらいの演奏力でとても素晴らしかったのは、
travisとyo la tengo(共に渋谷クアトロ)なのですが、
思い返せば、やはり、その時、
小さな音の出し方の素晴らしさを感じていたと思います。

生まれた土地の環境は、音楽にも大きく影響してくるものです。
例えば、最近の感じで考えると、アイスランドの幻想的な風景と、
そこから生まれる音楽が確かにリンクしていたり。
そういった生まれた土地の環境は、どうすることもできないくらいに、
影響を与えるので、無意識の部分にまで浸透していることが多々あると思いますが、
そんな影響が下地にありながらも、そこだけには括りきれないような、
そんな感覚を音楽にすることができたら、素敵だなぁ、と思います。


そういえば、art of fightingを観たのは今回で3度目。
来日する度に、毎回欠かさず観に行っています。
そんなバンドは、この他にteenage fanclubくらいかな。
うーん、海外のバンドの公演、
もうちょっとチケット安くならないものでしょうか(笑)。



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