| 2006年07月02日(日) |
赤い色をした泥の水。 |
大崎善生『優しい子よ』読了。 久々の大崎先生の新刊。最近いろいろ文庫化されてますが、 それらは単行本ですでに読んでいるので久々に新しいのを。 まぁ、大崎先生の本はわりと常に再読しています、好きなので。 で、今回はノンフィクションと小説の中間みたいな作品。
"ノンフィクションは冷たい。""小説は自由だ。"
とこの書の中でおっしゃってますが、私は大崎先生でいえば、 ぶっちゃけ小説スタイルの方が断然好きかもしれないなーと思いました。 元々の好みとしてノンフィクションにわりと抵抗がある人なんです。 リアルすぎるのが苦手なのです。ずるいなーと思ってしまう訳です。 ここでも病気の男の子が出てくるんですけれど、その子がすごく やさしいことを言うのでほんとうに泣けちゃう訳ですけれど、 そこで大崎さんの奥様(プロ棋士の高橋大和さん)も足が少し悪くて、 そこでのやりとりは確かにやさしいことは間違いないんだけど、 結局何の障害も持たない自分に変な劣等感みたいなものを勝手に 感じてしまうんです。ほんと勝手にですが。何かなければそこの人たちの 気持ちなんてわかるわけないって思うと、もうどうにも入りこめない的な。 だから映画でも小説でもドラマでも障害者とか病気とか言われるともう ウンザリしちゃうんです。それでそう思ってしまう自分が更に冷たい人間 だなーと思ってイヤになっちゃって逃げています。だから未だに大崎先生の 代表作のノンフィクション系のあの当たりのやつは読めずにいるんですが。 読めばきっとイイ作品だとわかっているんだけど、今回この『優しい子よ』 で、ノンフィクションと小説の中間の様な作品を読んで、やっぱやめとこと 思ってしまいました。逃げていたいんです、現実からは。読書は娯楽でok。 また小説を書いて欲しいです。すっげーめいっぱいロマンチックなやつを。
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