un capodoglio d'avorio
2003年04月01日(火) |
風呼 @ 渋谷DESEO |
どか、2回目の「ふーこー」ライブ、昨日の3/31、 えもとクンと一緒に行く、渋谷のこぎれいなライブハウス。 着いてみると、5組いるバンドのトリで登場らしく、ドトールでお茶して。 再度デセオに戻ってみると、ちなつ嬢もいて、なつかしく。 ごばる嬢と4人でしばし談笑、アンケートの誤字に笑う、楽しい。
で、ライブ。
どかはこのバンドのいっちばん最初のライブに立ち会うっていう、 ごっつい幸運に預かっているわけで、 それはなにが幸運かって、その後の彼ら彼女らが「階段」を上ってくのを、 ずーっと追いかけられて、出発地点との距離を遠く、眺められるからで。 という点でいえば、どかはこのバンドの2回目のライブは観てないけど、 1回目とこの3回目の違いが、とても鮮やかで嬉しくなった。
ステージ上の立ち居振舞いは言うに及ばず、 音、それ自体が、なんかスゥっと 落ち着いた堂々とした感じがあって。 それは演奏の巧い下手っていうのも 関わってくるんだろうけど、 「他人の目にさらされて獲得できる 客観性の説得力よねー」って。 MCとかは、去年の年末を思い出したら、 その変わりっぷりが、見事すぎて、 面白い(ちょっと作りすぎ?)。
バンドはまだ、スタートを切ったところなのに、 なんだろ、バンドとしてのまとまり感が十全に確保できてるのがすごいなって。 むしろ、まだ、それぞれのメンバーがめいめいに突っ走って、 はちゃめちゃに飛び出してもよさそうなものなのに。 というか、ちょっとさ、飛び出してくんないかなーって。 目指すところの音は、何となく、挑戦に満ちてるのも理解できるし、 実際にその目指すところへ近づいてるんも分かるんやけど、 でも、目指しっぱなしじゃなくて、人前に出すに当たって、 ちゃんと形は整えてますーっていう、良くも悪くも優等生的な。 「いやー昔はこのバンド、はちゃめちゃやったンよー」って、 5年後10年後、どかは言ってみたかったぜ、ちょっとね。 でも、そうやって、形を整えられる余裕があるのは、いいことだ、ウン (葛藤が多いな、このパラ)。
2曲目と4曲目が好み。 苦手なのは3曲目。 ちょっと、どうだろうって思ったのは5曲目。 どうだろう、っていうのは、メロディは一番好きなんだけど、 でも、あの歌詞を乗っけるのは、ちょっと、わからないかも。 どかは、素人考えだけど、あのポジティヴで、 気持ちよくグルーヴを作ってくれるあのメロディにこそ、 "I'd like to see you again"、じゃなくて 「さよなら」とか「ばいばい」とか、「もう会うつもりないよ、多分」とか、 そんな歌詞を乗っけたら、いいのになーって、漠然と。
なんで、そう思ったかというと、きっと、どかが風呼に期待するのは、 「明るい閉塞感」だからだと思う。 いや、もちろん「また会いたい」というポジティヴな歌はあっていいし、 むしろ、ライブのなかで、そういう曲を聴きたいときっと、これから、 思うだろうけれど、どかは、そういうポジティヴな曲は、 もすこし違う響かせ方をしてほしいなあって思うの。 1〜4曲目まではその「明るい閉塞感」へのベクトルを感じさせてくれたし、 どかは自分でひとり、エラそうに「ウンウン」って頷いていたんだけど、 ラストで「うーん」ってなってしまったのは、きっとそういうことなんだと。 メロディは一番好き、好きだったな、最後の5曲目。
ごばる嬢のボーカルはなんだか 1回目よりもステイブルな印象。 的確に、パキパキパキと、 ポイントを外さずおさえてく感じ。 ほとんど不安になることもなく、 安心して聞いていられた。 バンドがグルーヴを出す瞬間は サーッと前面にきてひっぱって、 そんでその瞬間が過ぎると サーッと少しひっこむ、そんな印象。 細かく自分の立ち位置を変えられるほどに、 器用なヒトなんだね。 冷静だ・・・
ベースとキーボードが、どかには印象的だった。 時折、ハッとさせられるフレーズがあった。 もちろん、ギターもドラムもかっこいくて。 というか、普通に巧い、巧いよね。
1回目から比べると、全体的に、自分の輪郭を知って、 それでその輪郭をアピールできるほどの余裕が出てきたことを感じる。 そうして、これからこの輪郭をどんどん大きくしていって、 きっと、ステージ上でどんどん、ピカーッて光っていくんだね。 いいなあ、うらやましい。
帰り道、えもとクンとちなつ嬢とぽちぽち帰り道。 プロフェッショナルが聞くとどういうレビューになるのか、 すっごい興味があって、ちなつ嬢に聞いたら、 少しだけ、教えてくれた。 ・・・ふーん、なるほどー。 当たり前やけど、耳と感性を鍛えているヒトは、ちがうなー。
やっぱ、修行ッスね。
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