un capodoglio d'avorio
2003年01月17日(金) |
野島伸司「高校教師('03)」第2話 |
第2話「先生の秘密」
野島伸司がインタビューにこう答えていたので、ドキドキしながら見る。
回を追うごとにショッキングな要素を登場させた前作に対して、 今回は2話で重要な要素がそろう(ザ・テレビジョンより)
タイトルもタイトルだしな、郁己の病のことがついに雛にバレるのか?と思いつつ、藤村先生(京本政樹)に笑う。いやー、ええわー、この人。郁己にバーで語って聞かせるには「僕は仮面をかぶってるんですよ」って、またそう言い切っちゃうところがカワイイ。って、もうその時点で素顔ちゃうんかい、みたいな。ホスト悠次を演じる成宮寛貴に、タバコの火を手のひらで散らしてぶつけるあのシーンはしびれる、超カッキー!
野島フリークサイトでは、第1話の演出に批判が集中していたけれど、第2話ではいつもの演出家、吉田さんに代わって一安心。各キャラクターの感情の流れを大事にしたカット割りで、落ち着いて見ることができた。たとえば郁己と彼の恋人とのワンシーンで、
あなたを…愛してるからよ 愛?
そうよ…愛してるわ それが…
愛とは理解力だ 僕の行動を理解できなかった、君のその発言は適当じゃない 結婚相手としては適当だったということだろう それに対する執着さ いずれ消える(第2話「先生の秘密」)
この場面まで、郁己は努めて穏やかに相手を諭すように話していた。しかし「愛」というキラーワードを聞いて、彼の口から厳しい言葉がほとばしる。 「愛とは理解力だ」以降のテンションの高さは、結局、一番心の奥底に隠していた郁己の素の寂しさが、堰を切ってあふれ出してしまったのだ。その寂しさの秘密とは、自らの死の病。結局郁己は、その真実を彼女に告げないで別れることを貫くのだけれど、この上のシーンの一瞬だけは、郁己の「仮面」がはがれかけた刹那でもあったのね。ダブルイメージを持った台詞は、野島さんの得意とするところ、奥深くて楽しい。
でもなー、すんごい、ビックリした、今回のラストシーン。かんっぜんに裏、かかれたな。郁己の実験が、ついに明らかになる瞬間。でも、この実験は、許されない実験だろう、どう考えても。許されないし赦されない。かわいそうすぎるよー、ひなチンがあ(いつのまにか「ひなチン」呼ばわり)。でも、すごいインパクト。さすがさすが、野島伸司。
今回の高校教師って、前回の真田広之んときほど、異様な狂気が漂ってないよねーってバスの待ち時間に友人と話したりしてたんやけど、でも、それは野島フリークサイトでもそういう意見は数多くあって、どかもそうだよなーでもでもあやチンがいるから(いつのまにか「あやチン」呼ばわり)、いいんだもん。なんて思いつつでも本当は、あのTBS三部作のころの野島伸司的狂気が懐かしくて待ってたんだけど、ついに、来たって感じ。
このアクマの実験、どーすんだろ、こんな風呂敷広げちゃって、これから、脚本家は。役者だってそうだよ。上戸彩は、こんな難しい役になっちゃってこれから大丈夫なのか?藤木直人もそうじゃん、大変だよ、役者、こんな台本・・・。でも、だから、楽しみー、などか。
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