un capodoglio d'avorio
2002年10月16日(水) |
Rd.14 MALAYSIA/Sepang |
やっぱり王者・ロッシもヒトの子だったんだなあとホッとする。 すでに自分はチャンピオンになったんだから別にしゃかりきになんなくても、 来シーズンに向けて新規の案件を試したり落ち着いて事故無く走ればいいのに。 でも、ロッシくんはいつでも一番になりたいらしい。 もちろん、それはスポーツマンシップとしてとても評価されるべき姿勢だ。 でも、いまのロッシくんのそれはスポーツマンシップみたいく大人な感じではなく、 負けず嫌いの少年の意地っ張りな感じ、でもどかは、好ましくて好き、かわいい。 GP史上二人目の125cc/250cc/500cc全クラス制覇を成し遂げた偉人と言っても、 まだ若干23歳だもんなあ、だから彼の凄さは少しも減らない。
前の日記で書いたように、ロッシくんが天才大治郎に、 ライバル心を猛烈に燃やしているという噂が流れていた。 そしてそれはどうやら本当だったらしい、 ただし今の対抗意識は先のモテギで勝ったバロスに対してだった。 No.1ファクトリー・ホンダのエースとして、 No.1マシンのRC211Vに最も長く乗ってきたライダーとして、 ニューマシンでいきなり自分を負かしてしまったブラジル人ライダーは、 とうてい認めることのできない存在だったのだろう。 この、あまりにも若いプライド、強烈な自意識、不安定な激情。 これらが今回のマレーシアのレースの、通低音となって響いていった・・・ ひさびさの激しいドッグファイト、面白かった!
大ちゃんは予選三番手、しかし転倒のダメージが残っていたことと、 まだRC211Vのクラッチの違和感が除けてないらしく、 コーナーへのツッコミがトップクラスのライダーについて行かれない。 ビアッジ・バロス・ロッシ・宇川から徐々に置いて行かれる。
ビアッジが調子が良い。 来期RC211Vに乗ることがほぼ決定した後で、 YZR-M1とのマッチングが俄然素晴らしいなあ、皮肉なことに。 そしてコース幅が広い、 この四輪F1用のコースはビアッジのライディングにとてもあっている気がする。 複合カーブも多くてスムースなライン取りをモットーとするイタリア人は、 トップに躍り出ると安定して予選並みのラップタイムを刻み、レースをリードする。
宇川くんは、もう、脇役なので、他のライダーの合間をふわふわ。 まあ、当たり前だけど、このグループでは最下位の四位に沈んでくれて、ありがと。
さて、ロッシとバロスのバトルだ。 YZR-M1の安定性と旋回性がかなりの好評判を獲得してきたのに対し、 王者RC211Vのブレーキングの挙動が全体的にだんだん不安定になってきた。 そしてその中でももっともいま、 不安定なコーナーへのツッコミをしているのがロッシだ。 あれで転ばずにコントロールしていること自体驚きで、エキサイティングとしか言えない。 もう本当に毎週毎週、マシンをほぼ真横に向けてリーンさせていく姿は正気の沙汰ではない。 そしてバロスも名うてのレイトブレーキングの名手、 ラップタイムが近ければおそらく最もドッグファイトに強いライダー。 まず最初にやらかしたのはバロスだ。 ロッシのインにレッドカードぎりぎりに飛び込み、ロッシが外にはじき飛ばされる。 それに怒ったロッシがすぐ次のコーナーでバロスのインにこれもレッドカード的に突っ込む。 ってか、両方、どう考えても、危なすぎ、ブレーキ遅すぎ。 いったんはバロスの前にでるチャンプもラインに着けず、立ち上がりでふくらみ、 ラインを交差してバロスが立ち上がってまた前にでる・・・
うああああ、すげええええ(珍しく続く)!!
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