un capodoglio d'avorio
2002年08月11日(日) |
野島伸司「この世の果て」追記 |
要するに第四話が、このドラマのハイライトだと思っていたどかから、 最終話がやはりこのドラマのハイライトなんだと気づくどかにしてしまった私の経験を、 肯定できるかどうかなんだろうな。 肯定できる?
・・・
「この世の果て」に辿り着かないで、その場所のことすら知らないで幸せになって、 年老いていくことのなんと魅力的なことだろう。 そんなナルシスティックな独りよがりと背中合わせ、際どいな、でも・・・。
・・・そういえば、野島伸司ってば、いわゆる「愛を超えたところのもの」を テーマにすることが少なくない気がする。 直接的に、近い視点で書かれた脚本としては「101回目のプロポーズ」や「美しい人」、 「リップスティック」が挙げられると思う。 「101回目」では浅野温子が「求める愛ではなく受け入れる愛」に気づいていく話だし、 「美しい人」では大沢たかおが自らの「求める愛」に焼き尽くされ平穏の境地に達するし。 「リップスティック」では再び三上博史が広末涼子をパートナーに、 「自己愛」の克服を目指すストーリーだ(ごくごく、簡単に言えば)。
そのテーマの表出形態が最も美しく結晶しているのが「この世の果て」である、 というどかの気持ちは、全てを通して二回観た今でも変わらない。 全てのキャストが素晴らしくかみ合っているというのも一つのポイントだけど。
ちょっとメインとは外れた視点だけど、トヨエツ、ラヴーッ! もう、めちゃくちゃかっこいい。 このドラマ、ヒーローの三上博史がボロボロに堕ちていく格好悪さの権化なだけに、 脇のトヨエツの格好良さが青天井で上り詰めていく。
ぼくは一度に十人の男とつきあえる女より、 一人の男と十年つきあえる女が好みでね(第五話「愛だけを信じて」)。
まりあ 助けてくれたの?どうして? 神谷 インコ、もらったからな。 まりあ ブルーは出店で800円だよ。2,000万もしない。 神谷 値段は買い手が決めるものだ。他人にはつまらんもんでも。 おまえは自分で思うよりずっといい女だ(第十一話「愛する者の死」)・・・
哀れな奴だ。お前は一生後悔して生きるだろう。世の中には星の数ほどの女がいる。 しかしその中に、お前のために命さえ差し出すような女は他に一人もいない。 <涙を流す士郎> お前は、お前が犯した罪と失ったものの大きさに苦しみつづけるんだ。 たとえまた生まれ変わったとしても。未来永劫に(最終話「未来を君に捧げる」)。
ラーヴーッ!! くぅあっこいいー! やっぱりトヨエツはワキにつくのが良い。 絶対、それが、良いよ。
最後におまけ。 ドカの中の「勝手に野島どらまランキング」。
東横綱:「この世の果て」 西横綱:「未成年」 東大関:「美しい人」 西大関:「ストロベリーオンザショートケーキ」 東関脇:「高校教師」 西関脇:「ひとつ屋根の下」 小結:「リップスティック」 「人間失格」etc・・・
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