un capodoglio d'avorio
以前イタリアのジェノバに三浦カズが移籍した。 が、イタリア人が「カズゥ、カズゥ」と敬意を込めて名を呼んだのは、坂田和人だった。 坂田は1994年からイタリアのメーカー・アプリリアのワークスチームに在籍し、 世界チャンピオンになったのだ。 日本のメーカーではなく、純粋に速さを認められて実力でイタリアに行ったのだ。 原田哲也だってそうだ。 ヤマハでチャンピオンになった後、 イタリアの名うての悪役ビアッジにずっと勝てないシーズンが続いた。 そのときの名言「ビアッジに勝てないのでは無い、アプリリアに勝てないのだ」。 アプリリアは翌年、原田をエースライダーに迎え、ビアッジを放出した。 原田の「ビアッジに〜」のセリフに説得力を認め、 原田のレーシングライダーとしての才能を評価した結果だった。 この二人は間違いなく、ヨーロッパでも最も知名度の高かった日本人スポーツ選手だった。
なぜ日本ではGP熱が高まらないのだろう・・・
原田は今年MOTO-GPクラスに参戦している。 世代交代が進んで、今は、上記二人が中心だったころとは異なり新人類も台頭している。 昨年、誰も寄せつけない圧倒的な速さと強さでGP250の世界チャンプになった加藤大治郎を初め、 一昨年、世界各地のサーキットで加藤とバトルを繰り返したプリンス・中野真矢や、 ホンダの若大将、宇川徹などなど。 ゼッケン56で鈴鹿GPで勝って「バリバリ伝説」ファンを狂喜させた阿部ノリックも、 青木三兄弟の長兄、宣篤もこのクラスで走っている。 これだけ、日本人がGP最高のクラスに集まったことはこれまで無かった。 そしてその日本人ライダーの前に圧倒的な壁として存在するのが、 イタリアの若き天才、バレンティーノ"皇帝"ロッシだ。 今年最高のマシン、ホンダRC211Vとのコンビはもう誰も寄せつけないほどの速さ。 でも、大チャンなら・・・ と先のスペインGPを観ていた人は思ったはずだ。 でもどかの最もお気に入りは原田"クールデビル"哲也で、 原田と大チャンと真矢くんとロッシとビアッジあたりがドッグファイトで抜きつ抜かれつ。 をやってくれると、すっごい嬉しいんだけどなあ・・・
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