ねろえび日記
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2008年06月26日(木)  東學墨画展「天妖」@HEP HALL

東 學(あずま がく)の名前は気に留めてなかったけど、芝居のフライヤーやパンフレットなどでその作品にはよくお目にかかってました。


さて、仕事帰りに一駅なので梅田に出て展覧会を見てきた。


会場に一歩踏み入れて初っ端に出くわしたのが、蓮の絵。
案内チラシから察して主に女の人の絵だと思っていたから、ちょっと異質、
というより、瞬時に若冲のパクリやんと思ってしまって、印象サイアク(ちなみに帰宅してから画集で「蓮池図」を確認したら、それほどまんまに描いているわけではなかった、ごめん)


で、続く作品も、江戸時代の奇想の絵描きといわれている人たちの作品の一部が「ああ、あの絵、その絵」とモロに使ってあってテンションだだ落ち。
どんな絵かというと、紙本墨画で、白描のような女の人の絵で着ている着物の文様が物凄く描き込んであるのね。そのモチーフがどっかで見たことある絵なのよん。


が、しばらく見ているうちに、あ〜コレもアリかなと、結構楽しめるようになってきた(結局2周した)
もともと好みの作風だしね、妖しい鳥だの魚だの蛇だの蜘蛛だの蝶だの花だの骸骨だの……。
パクリといえばパクリなんだけど、取り込み方が上手いし(複雑な模様の着物の絵を描くのはかなり難しい)、制作年代順の展示かどうかは知らんけど、進むにつれて増々こなれてて、センスよく感じられたし。
無論パクリばっかじゃなくてオリジナルのデザインもあるし。

模様が実体化して着物から立ち上がっている趣向が、おもしろい。好き。


文様の偏執的なくらいの凄みと、のっぺりした女人のマネキンのような生気のなさ(これはこれでおもしろい)の対比がこれまた絶妙なバランスで見応えあり。こってりとあっさりの妙味。
でもって、自分は、エロティシズムよりもモノに対するフェティシズムというか、女体の色気よりも文様の妖気のほうに引かれました。ま、そういう性癖なもんで。


そして、描画のテクニックが半端なくスゴイ、はい。これだけでも実見する価値はある。展示販売していた作品集は印刷がダメダメだったもんなあ。ペラいカタログじゃなくて豪華本だったんだけど。



会田 誠、山口 晃、木村了子なんかが好きな人だったら楽しめそうな展覧会だった(自分のことだ)


会場を飾る生花もなかなかセンスよくて、初日の午前中に行ってよかったかなと(メンテが大変そうだしなあ)


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