ねろえび日記
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2006年03月05日(日)  音楽と人/桜飛沫

音楽と人
写真はくすんだピンクの剛さん。色合いは可愛いけどナマっぽい感じの顔。
インタビュアーは先月と同じく三宅正一さん。充実のテキストではあるが、アルバムや剛さんについてこんなに文字を追いかけて、どーなる、どーするという気がしないでもない。面倒くさい。

二言だけいっておこう。
ひとつは、三宅さんが「これだけの日を跨いで来たのだから」が現時点でENDLICHERI☆ENDLICHERIの最高傑作曲だと評価してくれて、剛さん本人も同意してることが、うれしい。
それと、今回のアルバムは「やり過ぎ」だと本人の自覚があり、これからもっとシンプルに出来ると思っていることに安堵、納得。




聞くジャニ8
「Greedy」がかかった。ひえ〜っ!
イントロが流れ出して、こ、これは!と察知して空きがあるエイト関係のMDを大慌てで探してスイッチオン! 途中からだけど録音できた。ラジオから錆びた音で流れてくるのがぴったりの雰囲気のけだるい曲。自分の好みにストライクというわけではないが、コレを歌いたがるすばるの心境が興味深い。
というか、音源があったのね。




阿佐ヶ谷スパイダース 「桜飛沫」
シアターBRAVA! 昼の部 I列38番
まずは座席が落ち込むような席でしたワ。10列以内とはいえ上手一番端、見切れました、それも橋本じゅんさんが。席のせいだけではないかもしれないが台詞が聞き取りにくい時もあった。

かくのごとく不遇な条件ではあったが、なかなか見応えのあるお芝居だった。話は陰惨、テイストはグロ、ホントにやりきれない。が、なんか不思議な魅力があった。すっごい凄惨なことなのに登場人物がどこかあっけらかんとしていて、童話の残酷さに似たようなことかな。
ラストシーン、徳市と佐久間が刀を合わせた瞬間にパァーンッ!と吹き出た桜飛沫が心に突き刺さる感じ。異様に綺麗だった。カタルシス。セットの桜の大木も圧巻。

ただ全体的な感想は大満足大絶賛でもない。好き度を計るバロメーター「もう1度観たいか」「DVDを買うか」はどちらもノーなのよ。

第1部「蟒蛇如」と第2部「桜飛沫」二つの違う物語を進めてラストで両方をリンクさせるのは上手く行けば(はい、中だるみもせずに)豪華で面白い趣向だとは思う。
本作でこの構成が大成功していたかといえば、う〜ん、どうだろ。

自分の好みとしては第1部の話が面白かったから、こっちを中心に掘り下げて、第2幕の内容を整理してラストに繋げてくれたらもっと楽しめたかも。まあ2部も2部で刺激的なお芝居ではあったんだけど(でもちょっとだけ睡魔に襲われた)

第1部の蛇の使われ方が興味深い。村人にとってはある種の信仰の対象のようなもので、子沢山の源でもあり、産科医の徳市にとっては避妊の道具と、正反対の意味合い。パンフレットでも蛇研究者が文章を寄せているからそのあたりはキモなのだろうな。


役者さんの話。
じゅんさんは凄まじくカッコよかった。男は、というか役者は、顔とかスタイルとかそういう見てくれではないっ。めちゃくちゃカッコイイオーラまき散らしだった。で、チャーミングなところは相変わらずチャーミングだし。そりゃタネちゃんも惚れるよ。
第2幕の終盤に登場した時、眠気がぶっ飛んだもん。空気が変わった。舞台のセンターに立っているだけでカッコイイ。

じゅんさんも古田新太サンもそうなんだけど、役者としてホントカッコイイなーと惚れ惚れしても、名前を見ただけでめろめろめろろ〜んと蕩けそうになるのは粟根さんだけなんだなぁ、これが(ホレ、「粟根まこと」) 冷静な評価としてオカシイとは思うんだけど。

山内圭哉サンの左京は同性愛者で、性的にだけじゃなくて家族の仇である佐久間に対する考え方も倒錯してるんだけど、どこかわかる気もする切ないような役だった。いつ見ても顔だちは男前、背はスラリと高く美しいが、自分の好みとはまた違う。
中川祐一朗サンがやっぱり好みのタイプだと思いました。声と雰囲気が好き。ぽやんとした虚兵衛もサディスティックな蛭間もどっちも似合ってた。

佐久間役の山本亨サンは、キャラクターが素敵だったのかしら、落ちぶれた遣る瀬なさが漂っていて渋くてよかった。
郷地三兄弟(市川しんぺー、川原正嗣、大林 勝)、面白かった。

女優陣も皆よかった(だんだん詳細を書くのが面倒になってきた)
水野美紀さん、今回は殺陣やアクションがなくて残念でした(ご本人的にも自分的にも)


パンフレットが妙に豪華でテキストも読み応えあり。


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