ねろえび日記
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2003年11月13日(木) |
KinKiオタが見た「インファナル・アフェア」 |
この映画、公開前からストーリー紹介をちらっと読んで面白そうだなと思っておりました。 KinKiファンの注目度もかなり高かった(私の周囲だけか?)
上映が明日までなので、しゅ〜へ〜の参観日だと言って仕事を休んで本日観に行ってきました。いや、ホントに参観日でもあったのよ、映画と掛け持ちした、必死、はあはあぜえぜえ。
ストーリーは、警察とマフィアのそれぞれの潜入者として身分を偽って10年近くその組織で生きてきた二人の男の話。マフィアの新入りのラウ(アンディ・ラウ)は幹部のサムの指示で警察学校に入学し、表向きは優秀な警官として昇進していく。一方、警察学校在学中のヤン(トニー・レオン)は、その能力を見込まれてマフィアに潜入するため退学となり、サムの率いる組織の中で暗躍していく。彼らの葛藤と対決。
とまあ、アンダーカバーものという表と裏の二面性、それがダブルで配されるという相反し(なおかつ類似する)二つ個性がせめぎあう、二重の意味で興味をそそられる設定です。 犯罪・刑事物のサスペンスももちろん含みつつ、男の生き方のドラマとして、激しく、やるせなく、哀しく、切なかった。予想以上に面白かったし、もう一度観たいと思いましたよ〜。
特に、ヤンは自分が何者であるのかアイデンティティーが揺らぎ精神科に通う。本来の自分を知るたった一人の上司が殺され、そのパソコンに残った潜入官としてのデータも消去される……。このあたり、自分がなくなってしまうというあまりの恐怖とやるせなさにドキドキ。 ラウもまた「自分で選んだ道」を歩むことになるのだが、その皮肉な選択に彼の果てることのない苦悩を感じさせられましたです。 それにしても、あのラストはやっぱりヤンのほうが可哀相やんか〜、ど−考えても。
こじゃれた英語のタイトルより広東語の原題「無間道」(絶えまなく苦しみが続く無間地獄の意)のほうがぴったりくるようにアジア的湿度や情緒が映画全編に漂っているのだが、一方で、香港映画特有の胡散臭さ(それもある意味魅力なのだが)がなく、洗練された「本物」らしい映画なのにも驚いた。
ストーリーの展開にはちょっと待てぃと言いたくなる部分もあったし、アンディ・ラウがダンカン(よく言えば高倉健)に、トニー・レオンが内村光良に見える時もあったけれども、それは大したことではありません、はい。
で、KinKi Kidsの二人とのイメージの重なりに関しては、そのことは気にしないで見たほうがいいと思う。 器というか格というかスケールというか、違いすぎますんで。 年齢だけをとっても、アンディ・ラウもトニー・レオンも40代の大人な男なのです。
それでも、Vシネごっこのようにシャレで雰囲気だけをすくいとってパロディっぽく演ってみるなら、ラウが光一さん、ヤンが剛さんですかね、ビジュアル的にも。でも、それではハマりすぎとも言えるので、あえて逆にしても面白いかも。
思い起こせば「若葉のころ」は、まだ私は今のようなKinKiオタではなく、ドラマの展開が面白いから「この子たち」の演技に引かれたから、ドラマそのものを楽しく観ていました(遠い目) あの年頃の光一さんと剛さんの魅力が存分に発揮された作品だった。 20代半ばの今の二人にふさわしい設定とストーリーでドラマ(単発でいい)か映画を見せてくれてもバチはあたらんやろがっ!
それにしても、似ているようで異なる、異なるようで似ている、対となる2つの個性の組み合わせが好きだからKinKiを好きになったのか、KinKiが好きだからそれが気になるのか、はてさて。
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