march forward.
りりかの独り言。

2005年08月24日(水) 栄との事。

私もかなり精神的に参り。

仕事と家を往復するのがやっとで。

栄に会う余裕なんか無かった。

栄に、彼女のことを話すのは、何だか躊躇われた。

だから、栄にとっては、意味が分からないことだと思う。

急にメールの回数も途絶え、会うことも無くなり、電話も出なくなった。


栄は、店の駐車場に来て、私を待っていた。

私は家に帰るわけだから、確実に会える場所だし。


「なんかあったの?ハル君とか?」

栄にそういわれたとき。

「違うよ、子供は夏休みだし、仕事もあるしで、忙しかっただけ」

と、私は言った。



私は、栄の事を、信用し切れていないんだと、分かった。

あったことを、リアルタイムで話す。

それが、私とハルだった。

私は、ハルを信用していた。

だから、それが出来た。

お互いに、他人に壁を作る人間なのに。

お互いに、他人に壁を作る人間だから。

それが、出来た。




そう、分かってしまった今は。

栄とは一緒にいてはいけないと、思った。



それから私たちは、何度もそういう話になった。

栄は。

「納得いかない」

と、言った。

「悪いところがあるなら、直すし、りりかが俺のことを嫌いじゃないなら、一緒にいて欲しい」

とも。


最終的には。

「別れない」

と、毎回言われて、終わる。




「栄、苦しいよ」

って言えば、栄は。

「どうしたらいい?」

と言う。

「それは、何度も言っているけど・・・」

「絶対に、嫌だから」





この数日間。

栄は、毎朝ポストに手紙を入れていく。

私は、朝起きると、まずポストを見に行くのが、日課になった。

子供たちより先に、ポストから出さなきゃならない。

一昨日は、写真と一緒にダイヤのネックレスが入っていた。

「捨ててもいいよ」

って、綺麗なメッセージカードと一緒に。



栄が壊れて行くのが、目に見えて分かった。

だから、早く止めなきゃならない。

彼の暴走を。

私だけの、力で。


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