日曜日の朝は、大好きだった。
ハルが隣にいてくれることが、多かったから。
今日は、いない。
夜中に、話をして。
私はもうやり直す気持ちがないことを告げて。
ハルは、友達の家にそのまま行った。
「車は明日の昼間にでも勝手に取りに来るから。顔は出さないよ」
と言い残して。
子供たちを実家に泊めていたから、迎えに行く。
家を出たとき、まだハルの車があった。
まだ、東京にいるんだなぁと思ったら、なんだか嬉しかった。
実家に行く途中で、栄から電話が来た。
「ハル君と、話したの?」
「話したよ」
「うん、それで?」
「別れたよ」
「そうか。うん。これからは、一緒に、ずっといようね」
「・・・ごめんなさい」
昨日、ハルと会ったときから決めてた。
私は、やっぱりハルが好きで。
私の中で、ハルがいつだって基準で。
誰もそれを超えられない。
超えられないって分かっているのに、私は栄と付き合ったり出来る?
栄を好きになったり、出来るの?
結果「出来ない」って言う答えに達した。
「ちゃんと、いつか誰かを好きになったりしたら分からないけど。今は一人でいいかな。他の人を好きになれる気がしなくて」
徐々にでいい、とか。
寂しいのを埋めるためだけでいい、とか。
いっぱい、言ってくれたけど。
やっぱり、無理だよ。
「まだ、何も始まってないじゃん。これからじゃないの?」
「これからの事、今は考えられないの」
「一人で寂しくないの?」
寂しくないよ。
一人じゃないもの。
子供たちだっているし。
好きだって思える人もいるし。
友達も、親も、兄弟も。
何か、ぐちゃぐちゃし過ぎちゃって、疲れちゃった。
後悔するかもしれないし、しないかもしれないし。
それは、まだまだ遠い未来の話だから、考えるのは止めよう。
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