朝6時から勤務。
夕方5時まで。
終わったら、すぐに帰宅し、子供たちを乗せて、あいつの実家へ向かう。
6時位に、あいつから電話が来て。
「今さっき帰宅したよ。寿司頼むけど子供たちは全員さび抜きでいい?」
とか言う内容さえも。
ドキドキの要因。
きっとね。
凄く恵まれていることだと思う。
バツイチってだけでも、充分ネックなのに。
その上5つも年上で、子供は3人いて。
こんな私の事を愛してくれている彼にも、認めてくれている親御さんにも、私は感謝してもしきれない。
それなのに。
逃げてばかりで。
去年までの私は、本当に逃げてばかりのやつだった。
今年こそ、少しは変わらなきゃね。
ホント、そう思う。
その、第一歩だ。
道は3連休初日でも、混んでいなくて。
すんなり、あいつの実家についた。
あいつの家の庭に車を停めて。
車から降りた子供たちが最初に言った事が。
「すごーい!星が、たくさんだね!!」
三人とも、物凄く感動してた。
私も、初めてここに来たときに同じ事を思ったなぁって。
なんだか、懐かしかった。
あの時と一緒で、あいつはやっぱり自慢気に。
「だろー?」
なんて言って。
あいつの実家には、掘りごたつがあり。
私は実物を見たのは、あいつの実家が初。
だから、もちろん子供たちも初めてだし、掘りごたつと言うものさえ知らなかったから。
「何これ!?」と驚いていた。
大広間で夕飯を食べる前に、あいつが子供たちを全員紹介して。
子供たちにはお父さんとお母さんとおばあちゃんを紹介して。
子供たちも、3人ともきちんと名前を言って「よろしくお願いします」って言っていたから、ホッとした。
私が物凄く緊張していることとは裏腹に。
子供たちは緊張しつつも、すぐに馴染んで。
ライラはしっかりいつも通り。
仮装大賞とか見ながら談笑し。
お年玉まで頂いていた。
「Hくんの部屋見たいー」
とか長女が言い出して。
布団を持ってあいつの部屋に子供たちが移動(あいつの部屋は、離れなので)している間に、私はお母さんと片づけをして。
お母さんが「子供たちは、みんなHに懐いているんだね。安心しちゃった」と言ってくれた。
ホント、そう。
私もびっくりする位に、普通に懐いている。
ライラは小さいし、分かるんだけど、正直長女・次女がこんなに懐いてくれるとは思ってなかった。
あいつも「もしもりりかと別れる事があっても、子供たちとは付き合って行くんだ」と言うけど、冗談じゃないかも・・・とたまに思う。
明日はスキーに行く。
だから、早く寝なきゃ。と言っていたのに。
子供たちは、あいつの部屋を見るのが楽しいらしい。
あいつの部屋は、主に使っている部屋の他に2つあり、そのうちひとつが書庫(てか漫画本ばっかり)なので。
結局夜11時半まで漫画を読んでいる子供たち。
私は、早朝勤務&高速運転で物凄く疲れていたため、先に布団に入ってた。
「なんとか、上手く挨拶も済んでよかったよね」
みんな布団に入って、うとうとしていたら、あいつに言われた。
「そうね」
「りりかは、心配しすぎ。いっつもそうだけど。悪い事ばっかり考えないでやって行こうね」
悪かった場合を想定して行動すると、本当に悪い事が起こってもそんなにがっかりしない。
やっぱりね、みたいに思えるから。
それは、子供時代からの私の癖。
しかも、悪い事ばかり考えるから、行動しようと思えない。
どうせだめだもん・・・みたいな。
いっつもそう。
悪い癖だよね。
でも、大きな事、1つクリアだ。
次は、引越しかな。
その前に、退職か。
何にしたって。
あいつが一生懸命引っ張ってくれているから、安心だ。
3年前、学生だったあいつは、私を引っ張りたくても、出来ない状況だったころと比べたら。
本当に、大人になった。
一緒に進んでくれるって、学生時代のあいつが言った時。
「あなたに何が出来るの?」
って、思ったりもしたけど。
本当に、やり遂げようとしてくれている。
あいつは、一緒に住むことや、結婚する事がゴールではないって言うけど。
とりあえずの目標だな、と思う。
一緒に、進んでくれる人がいる事、その人は絶対に手を離さないって思える事は、やっぱり幸せだ。
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