march forward.
りりかの独り言。

2004年10月17日(日) ショックなこと。

先月の終わり。

エッチの最中にゴムが破れた。

違和感に気付いたあいつがすぐに出したので「危なかったね」と言い合った。

最後までは、行ってない。

でも、最後まで行かなくても、妊娠すると言う知識くらい、私だって出産経験者だし、知ってる。

それでも、すっかり忘れてた。




今日は、素晴らしくよいお天気で。

私が休みの日に、こんなよいお天気なんて珍しく。

朝から張り切って布団を干し、洗濯物を干し。

子供達とドライブついでに、デパートなんかも行った。

ダイソーであれこれ見て、会計が終わった後、めまいがして。

慌てて長女がお茶を買いに走ってくれて。

しばらくベンチで座っていたら、よくなって来て。

でも、帰宅したら、凄いだるさと吐き気。

ここ数日、また肺は痛いし、咳は出るし、風邪だな・・・なんて思っていて。

彼にメールで、そんな事を告げたら。

「妊娠じゃないの?」

と。

「先月の終わり、ゴムが破けたじゃん?」

って。

「とにかく、下手に薬を飲まないように」

続けて3通メールが来た。




ドキドキした。

まさか、と言う思いと、でもあの時、と言う思いと。



「大丈夫だよ」

ってメールを返したら。

「そう言えば、りりか、最近生理来てないじゃん」

手帳を見てみたら、先月は10日頃だ。

でも私は、きちんと来る体質じゃないし、余り気にしてなかった。




「出来ていたら、年内には一緒に暮らそう。生まれるのは来年の夏だから、ちょうど子供たちも夏休みだし、東京に帰って出産も出来るよ」


気が早いなぁ。とか思いつつも。

浮かれていたかも。

嬉しかったかも。




なのに、夜の電話で。

「H、出来ていたら嬉しい?」

浮かれて聞いた私に。

当たり前だろーなんて言う答えを期待していた私に。

「正直、困ってる」

と、あいつは言った。

不意打ちを食らった私は、黙り込んでしまった。

「子供は、あの子たちだけで俺はいいと思っているから。だから、困ってる。迷ってる」




私や、あいつが、生まれてきた赤ちゃんも、今いる3人の子供たちも、同じように愛せたとしても。

あいつの親御さんや親戚の人たちは、そうは出来ないかもしれない。

その時に、今いる3人の子供たちが傷つくのが、怖い。

だから、自分たちの子供は、あの3人で充分だと思う。

それでも、妊娠したとしたら産んで欲しいとも思う。

でも・・・って。

ぐるぐる同じ所を回る。




そんなような事を、黙ったままの私に、あいつは淡々と言った。




私の事や、私の子供たちの事を。

第一に考えてくれるあいつは、素晴らしいと思うし。

凄いとも思うし。

感謝もする。

でも。

やっぱり、ショックだった。



「なら、風邪薬飲んだっていいじゃん」

「だからー・・・マジで迷っているんだってば」

「でも、いらないと思うのなら、いいじゃない」

「怒るよ?」



とにかく、咳なんかで仕事が辛いのであれば、医者に行き、妊娠の可能性がある事を告げた上で薬を処方してもらうこと。

そして、明日中に検査をしてみること。

その結果をすぐにメールなり電話なりで、伝えること。



そう約束させられて。

「早く寝なさい?」

と言われて、切った。

眠れるはずなんかなくて。

こうして、パソコンの前にいる。





去年、赤ちゃんがだめになってしまって。

それはきっと、私のせいで。

あいつも充分悲しんで。

私は同じ間違いはしたくないと思い。

子供たちを引き取ってからは、なおさら慎重に避妊をして来た。

だけど、こう言うことになり。

まだ、妊娠したと決まったわけじゃないけれど。


決まったわけじゃないけれど。




「迷っている。困っている」

と言う、あいつの気持ちを聞いてしまった今は。

ショックで、悲しくて、どうしようもない。


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