彼に。
「もう、やめよう」
を、言った。
「私たち、もうだめだよ」
って、言った。
彼は、慌てて。
「何でだよー」
とか笑って言ってたけど。
でも、きっと彼は分かってる。
私が、冗談とかでそう言う事を言わないって。
日記を書かない間。
毎日が忙しかった。
家に帰ってきてパソコンなんか、出来る状況じゃなかった。
残業して帰って、家事や翌日の子供たちの学校の用意や。
気付いたらもう日付も変わっちゃう。
明日も朝早起きなんだから、寝なきゃ。
そんな毎日の繰り返し。
彼はもう1ヵ月半近く、休みがない。
だから、精神的にも肉体的にも、余裕が無い。
一緒に行こうね、と約束して買っておいたジブリのチケットも、結局彼は行けずじまい。
お互いに、とても疲れていたから。
相手の事を考えられる余裕がなかったから。
ここのところ、毎日の電話では、傷付けるような発言ばかりを、お互いに繰り返した。
お互いに、分かっている。
これは言ってはいけないって事。
そう言う事も、出てしまうくらい。
私たちには、余裕が無さ過ぎた。
あいつは、私の仕事の事を罵倒し。
私は、あいつの考えの甘さを非難した。
お互いに、これ以上は言ってはいけないと言う範疇を超えて。
頭を冷やそう。
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