march forward.
りりかの独り言。

2003年10月27日(月) 冷静と情熱の、間?

先日、次女のピアノの発表会があった。

子供たちからの手紙と一緒に添えられた、ピンクのプログラム。

休みも取って、朝から行った。

次女は、冷静沈着な性格で。

そう言う人前で何かする、と言う場面でも、かなり落ち着いている。

だから、課題曲もduoも難無くこなすだろう。

私も安心して聞いていられる。




次女が冷静な性格なのは、多分元旦那譲り。

私も今では「冷静」と言われるけど(あ、最近はあまり言われないか・・・・)。

実際はかなり落ち着きもない。

その証拠(?)に、私の母や妹や弟は、冷静と言う言葉が全く似合わない人たちだ。

その遺伝子を持っている私も、やっぱり冷静じゃない。

冷静だと言われるようになったのは、子供を産んでからだと思う。

ただそれは、子供を産んだから、ではなく。

元旦那がかなり年齢の割りに大人で、冷静な人だったので。

私もそれを強いられるようになったから。

でも、それが苦痛だと思ったりはしなかった。

むしろ、そう言う風に17,8だった私を大人扱いしてくれる元旦那と、それに応える自分がカッコいいと思ったりもした。



どこでどう狂ったのか。

私は次第に疲れて来ていた。

年齢よりしっかりしているよね、といわれる事に。

言われるたびに、もっとしっかりしなきゃ、と思ってしまったんだろう。

どんどん、どんどんどんどん、背伸びをしてしまった。



「りりかは、泣かない強い女だよ」

元旦那は、よくこう言った。

そう言われた二十歳にも満たない私は。

やっぱりカッコいいと思い込み。

泣かない、強い女を目指す。

気付いたときには、泣かないだけじゃなく。

大きな声で笑ったりすることさえ恥じていた。





あいつに出会って。

「仕事場で無表情で淡々と仕事をこなすりりかさんはカッコいいけど、感情をむき出しにして、怒ったり泣いたり笑ったりすると楽ですよ」

なんて言われて。

怒り狂ったり、泣き叫んだり、大笑いしたりする事は。

カッコよくないかもしれないけど。

すごく楽だと言う事を知った。


あいつは、感情に任せて、怒ったり泣いたり笑ったり、ホント忙しい人だけど。

見ているだけで、面白い。

「あ、今日は機嫌がいいんだな」

なんて事が、電話の最初の「もしもし」で分かったりするのも、楽しい。

私が泣いたり、大笑いする事を、(泣かれるのは困るらしいけど)満足そうに見ていてくれるのも、私的には凄く楽だったりする。




離婚する前は。

冷静でいなきゃならない。

感情を殺さなきゃならない。

っていう生活が苦痛で苦痛で仕方なかった。

もっと人間らしくありたい!

なんて、凄い大袈裟に考えてしまったり。


今はそう言うの、なんだか懐かしく感じる。

悪い事ばかりではなかったな、って当たり前だけど思う。






次女の演奏が終わって。

「上手だったじゃんー」

って私が言ったら。

「でも、リハーサルの方がもっとうまく出来たのに」

なんて次女が言って。


「やっぱり緊張する?」

「うん、緊張する」

「そかー。緊張してたのかー。でもやっぱり上手だったよ」

「うん」


照れながら、笑ってた次女。

ライラは「飽きた飽きた」ってホールを走り回って。

そんなライラを一番上のお姉ちゃんは、止めさせようと必死で追いかけていて。



なんだか、懐かしいような暖かさの午後の日だった。


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