march forward.
りりかの独り言。

2003年09月21日(日) 電話来ました

朝早くに、あいつが来た。

「朝ご飯は?」

「食べた」

2人でだらだら話して、寝転がって。

あたしは昨日、遅かったから。

あいつも早起きしたせいで。

気付いたら、本当に寝ていた。

一緒にお昼寝なんか、余りした事なかったから、なんとなく新鮮だった。



お昼過ぎに起きて、遅い昼ごはんを食べているとき、あいつの携帯に着信。

「?出ないの?」

画面を見たまま、出ないあいつに声をかける。

「いや、うん・・・」

あいつの返事にピンと来た。

あ、元彼女だ。

「切れちゃうよ・・・?」

「うんー」



昼ごはんを食べながらテレビ見て。

全く気にしてない素振りをしつつも。

しっかり耳はあいつの声に釘付け。


「もしもし、はい、お久しぶりです。ハイ・・・」

「え?何で?」

「てか、意味分からない」

「ああー、無理無理」

「うん、頑張ってね」



こんな感じで、切ってた。

3分話してないんじゃないかなぁ。

あたしには、ものすごく長く感じたけど。



でもって。

何が意味分からないの?

何が無理なの?

なに?



凄く気にしまくっているくせに、なかなか聞けなくて。

電話終わったあと、普通にご飯を食べだしたあいつを、ちらちら見ちゃった。


「気になる?」

凄く、不敵な笑みをしつつ、言ってきた。

「そりゃ、少しは」

「少しじゃなくせに」

「少しでも何でもいいじゃん。なんだって?」

「あのね・・・」



実家の住所と電話番号を教えて、と言われたらしい。

看護婦を辞めて、今はなんかのセールスの仕事をしているらしく。

それで、とにかくノルマを集めるために、知り合いの住所とかを片っ端から聞いている、とか言うことだった。



「そんな、訳の分からないセールスに教えるはずないじゃんなー」

「んー。何のセールスなんだろ?」

「知らない」

「ねぇねぇ、ちょっとがっかり?」

「何が?」

「電話の内容が、そんなんで。復活したいとかそう言う話じゃなくて」

「まぁ、がっかりと言えば、がっかりかな」

「・・・」

「だって、考えてもみなよ。昔とは言え、一応付き合った人間に、仕事のノルマのためだけに電話して来るんだよ?俺ってどんなんと付き合ってたんだ?って話になるじゃん。それは、がっかりと言うか、ショックと言うか(笑)」



でも、元彼女も、なんだって、元彼になんかそんなの頼むんだろう。

友達とか全部使い果たしちゃったのかな?

てか、ノルマ平気なのかな?



でもでも。

まだあいつの電話番号を消去してないって事なんだよね。

そして、彼女の携帯の番号が、あいつの携帯に残ったって事だし・・・。

それはそれで・・・ちょっと引っかかるけど。



「妬いてた?」

ニヤニヤしてあいつが聞くから。

「信用しているから、妬かない」

って真顔で返してみた。

大嘘だけど。

信用と焼きもちってまた違う気もするし。

「全っ然!妬かない」

念を押してみたくて、もう一度言ってみた。





「そかそか」

嘘ってばれてたかな。

やっぱりニヤニヤしながら。

よしよしされたから。


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