今朝は貧血がひどくて、頭痛もした。
痛み止めを飲んで、出勤する。
何も食べてない状態で薬を飲んだから。
しばらく吐き気と戦いながら、仕事をした。
よくある事なのに。
今日はなぜか、弱気になった。
「何で、あたしはこんな状態でも働かなきゃならないの?」
離婚してそろそろ一年が経つと言うのに。
あたしはまだ、主婦で扶養家族の一員と言う恩恵を受けていた頃の事を思い出す。
未だに自覚が、ないんだ。
あいつにクリスマスにもらったネックレス。
制服のブラウスの下に、見えないように付けている。
そのネックレスには、去年の今頃。
あたしたちがやり直した日に、あいつからもらった指輪がついていて。
あたしは、なんか辛いこととかあると無意識にその指輪を握る癖がついていた。
最初は意識的に、気休めに握っていたんだけど。
今は、無意識に。
今日も、同じように。
無意識に指輪に手が伸びた。
でも、ない。
そうだった。
昨日、寝る前に首が何か苦しく感じて、ネックレスごと外したんだった。
ないと気付いた途端。
落ち着かなくなる。
なんだか、胸が、ざわざわ、する。
帰宅後、一目散にネックレスを付けた。
「具合平気?」
「大丈夫よ、何とかね」
「痛いの痛いの、具合悪いの、飛んでいけー」
「なんだよ、それー。子供じゃないんだから」
「効き薬だよ」
「何、それ?」
「俺の声聞くと元気になるんだよ!」
「あ、そう言えば、何か効いて来たかも知れない!」
「マジで!?」
「やっぱ気のせいかも(笑)」
ネックレスについている指輪を触ると、落ち着くの。
そんな話もした。
「それは触り薬だよ」
「だから、なんだよ、それー」
「効き薬と併用すると更に効果アップなんだよ」
「くっだらないなぁ・・・疲れてきたよ」
「とか何とか言いつつも、さっきより声のトーンは元気だよ」
あ、そう言えば、ホントに随分楽になってる。
そんな風に気付く。
明日も、明後日も、その次もその次も仕事だ。
なんとなく、具合もよくなってきた。
あなたって言う存在だけで。
あたしは気分がこんなに上下する。
あなたは、不思議なやつだね。
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