march forward.
りりかの独り言。

2003年07月21日(月) 土曜日の夜から日曜の朝にかけて

一緒にいるときに、検査をして。

あたしはもう知っている結果だったけど。

あいつは、初めて知った結果で。


思った通りに、喜んで。




あたしがもしも。

「産む自信がない」

って言ったら、あいつはきっと怒るだろう。


当たり前だ。



言えなかった。

喜ぶ彼を見て。

あたしはそんな事、言えなかった。


「頑張ろうね」

なんて、あいつが言って。

あたしは微妙な笑顔を返すだけで。


何を、頑張るの?

って、あたしは思って。

そんなの、二人のこれからの事に決まってるじゃん。

って、思って。


これからの事って?

なんて思って。


ちょっとだけ。

頭の中、ぐるぐるしちゃったけど。



でも、少し落ち着いている。

不思議と、落ち着いてきていると思う。




向こうの親御さんや、あたしの母にはまだ言わないって事にした。

ちゃんと病院に行ってからね、って。




この数日。

あいつと一緒にずっといたけど。

凄く気を使ってくれてるの、分かって。

妊娠したからって、こんなに優しくされたことなくて。

少し、戸惑った。




珍しく、あたしの方が先に起きた。

いつもは、あいつの方が早起きなんだけど。

起きて、洗面台に行ったら。

前の日にやった妊娠検査薬が置いてあって。



あたしは、それ見て、素直になんか喜べなかった。

あいつが喜ぶの見ても。

苦しくなるばっかりだった気がする。


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