いつ、電話が鳴るか、その電話の内容は。
暇な時間が出来ると。
ずっと考えてしまうから。
今日は仕事をずいぶん頑張った。
残業して、朝から夜中まで働いた。
昨日の今日で、答えが出るはずもなく。
電話は鳴る事はなかった。
きっと、子供たちも考えて、考えて。
すごく、悩んでいる。
あたしみたいに、待つだけじゃなくて。
考えたくなくて、仕事に逃げたり出来るわけでもなくて。
自分で考えて、答えを出さなきゃいけないから。
辛いだろう、って思った。
あたしは、逃げ道もあるから。
楽してるんだね。
「連絡来た?」
あいつから聞かれた。
「まだ。昨日の今日だしね」
「そか。うん、昨日の今日だしね」
「うん、そう」
「俺さ、子供たちと一緒にここに行きたいんだよねー」
あいつの地元の温泉らしい。
そんな話をして来た。
まだまだ、分からないのに。
どうなるか、なんて。
でも、必死に未来の話をしようとしてくれる。
あたしが、そうなったらいいと思うほうの未来の話を。
いつもより何だかそわそわしているあいつの声を聞いて。
あいつも、待つ側なんだな、と思った。
あなたの、本音は。
どっちなの?
子供たちがいないほうがいいの?
2人きりの新婚生活を望んでいる?
それとも。
本当に子供たちと一緒に暮らしたいと思ってくれてる?
たぶん。
一生分からない、答えは聞けないんだろう。
分からないままでも、いいと。
思ってる。
でもね。
あたしが、幸せだと思う方を。
あたしが、こうしたいと望む方を。
一緒に思ってくれる、望んでくれる、あなたに。
今は、感謝してもしきれない。
|