march forward.
りりかの独り言。

2003年05月09日(金) もしもの話

彼女は33歳で既婚。

ご主人とは普通にうまく行ってる。

でも3歳年下の独身の彼がいて。

彼女が30歳の時に付き合い始めた。

彼の方は彼女と結婚したいとずっと言っていて。

でも、子供がいる彼女はそれは出来ないって言い続けて。

何より、ご主人のお給料がとっても良かったから、その経済力を捨て切れないって言うのが理由だった。

彼は、昼は普通の会社員で、夜は警備のバイトをして、子供と彼女を養っていくから、と言ったらしい。

でも、それでもやっぱり彼女は離婚なんか考えられなかった。


彼女がよく彼に言っていた言葉。

「あなたはあなたに合った人を早く見つけて結婚して、お互いが老人になるまで付き合っていこうよ」

彼女もやっぱり自分にだけ相手(ご主人)がいる事に罪悪感があったらしい。

彼に相手(奥さん)が出来たら、自分と同じ立場になれる。

そう思っていたらしい。


彼が、お見合いして結婚することになった。

彼女は悲しんだり、泣いたりするどころか。

とても喜んだ。

やっと彼の結婚したい攻撃や、罪悪感から解放されるんだ、って。



けど、彼に言われた。

「奥さんだけを大事にして行きたいから。もう付き合っていけない」




彼女は、その時初めて、泣いたらしい。

自分から、彼が離れていかないと言う自信があったんだと。

だけど、現実に彼が取った行動は当たり前なんだと。



今彼女は、ご主人とうまく生活している。

彼とつき合う前に戻っただけ。

そう自分にいい聞かせながら。





この話は、あたしの友達の友達の話し(ややこしい・・・)

あたしにこの話をしてくれた友達が。

「りりかも、もしもそうなったらどうする?あまりにも結婚渋ってて、彼が他の人と結婚することになったら、どうする?」

「りりかには、戻れる家庭もないし。どうする?」

って言ってた。



正直、考えられない。

あたしも、あいつが離れていかないって言う自身みたいのは、あるけど。

自信と言うより、愛されているからって言う自覚って言うか。

けど、もしそうなったら。

お見合いするって聞かされた時点で、あたしは泣いて騒ぐだろうし・・・。




この話を、あいつにもこの間アウトレットに行く途中でしてみた。

「ねぇ、それでお見合い相手と結婚して、前のあたしと立場が逆になって、あたしがいつも待つ身、みたいになってさ。Hはあたしと付き合い続ける?」

「いや、無理だな」

即答された・・・。

「俺はそんな器用じゃないし。その彼みたいに結婚したら、その結婚相手を大事にするよ。家族を大事にするから、りりかとは付き合えない」



もしも、の話なのに。

なんだか、本当に「付き合えない」って言われているみたいで。

軽く凹んだ。

軽く・・・じゃないかな。

泣きそうだったかも。


「そうだよね、Hはそういうタイプだよね」

って言いながら、外見て泣かないようにした。

「そんなもしもの話で凹まないの!」

あいつは、運転しながら笑って頭を撫でてくれた。




失ってから気付く。

そう、彼女は友達に言ったらしい。

そうなってからじゃ遅いんだよって。



あたしは、そう言う事多いから。

何だか身に染みた。


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