あたしは今日は残業。
夜10時近く。
「やっと今帰ってきたよー。これから飯食って風呂入って、明日は4時半起き!疲れたぁ」
って、メールが来た。
あたしは、事務処理中だったから、電話してみる。
「お疲れ。睡眠時間、ちょっとだねー・・・」
「うん、慣れて来たけどね、こう言う生活にも」
「体壊さないようにね・・・」
「うん、大丈夫。あ、手紙届いてたよ、ありがとう」
日曜日、午前中に手紙書いて送ったんだった。
すっかり忘れてたよ。
いろいろな事があって。
ずいぶん前の話しみたい。
あなたに会ったのは、まだ3日前なのにね。
ずいぶん、会ってない気がするよ。
「ねぇ、りりか、誕生日何が欲しい?」
ああ。
こういう質問も、ずいぶん前にされた気がする・・・。
ずいぶん前じゃないね。
まだ。
三日前の話しだ。
「欲しい物なんて、別にないよ」
「えー。困るなぁ、何が欲しいかちゃんと言ってよー」
「何もいらないよ」
「もうー。なら、俺が勝手に決めちゃうからねー」
「んー。本当に、何もいらないんだって」
しいて言えば。
君とゆっくり眠ってる時間が欲しい。
ずっとくっついて。
時間を気にしないで、二人でいる、時間。
「りりかも、疲れてるね。声が暗いよ」
「いやいや。眠いんですよー(笑)」
あいつは、明日も早いから。
電話も切って。
電話を切る前に、言われた。
「誕生日プレゼントは、俺がホントに勝手に選んじゃうからねー」
ホントに、何もいらないんだよ。
あたしの隣にあなたがいてくれる事だけでいいよ。
そして、あなたが満足そうに。
笑顔で、あたしの一方的な会話に。
ずっと、耳を傾けてくれる。
それで、充分。
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