march forward.
りりかの独り言。

2003年02月10日(月) お気楽

仕事で嫌な事があった。

いつもいつも、そう言う事を、彼に話してきた。

一度は同じ職場で働いていたから、あたしのいう事も分かる、分かってくれていると思ってた。




「今日の夕飯が最悪だったんだよー。もう、半切れしたよ」

って会話から始まった。

仕事で疲れて帰ってきているのに、食事がお粗末だったと言いたいらしい。

「でも、たまにはそういう日もあるんじゃない?」

あいつの家はお母さんも働いてて、家事は全般的におばあちゃんがやっているらしいんだけど。

そのおばあちゃんが畑の草取りに昼間出掛けて、疲れたから食事が手抜きだった、と言う。

「んな、草むしりなんかいいんだよー、食事だけ作ってくれよ、って思ったよ!こっちの仕事は大変なんだからさー」

確かに、あいつの仕事は大変だと思う。

外での仕事だし、力仕事だし。

けど、たまにはそういう日もあると思う。

専業主婦だったとしたって、そう言う日ってあるよ。



「りりかの料理が恋しくなったよー。早く作りに来てよー。一緒になったら毎日りりかの料理食べられるんだなぁ。待ち遠しいよー」

「あたしは、ずっと働くつもりだし・・・。家事は完璧に出来ないかもしれないよ?今日のおばあちゃんみたいに、あたしも手抜きの食事とか出すと思うもん」


って話から。



「あのさー、りりかの仕事(飲食店)と俺の仕事(ガテン系?)どっちが疲れると思ってるの?疲れ具合が違うんだよ」



って言われた。


「あたしだって、疲れるよ。愚痴だってあるし・・・聞いて欲しいし。いろいろあるよ」

「所詮、あんなのバイトに毛が生えたみたいなもんじゃん。気楽じゃんよ」




悲しくなった。

なんでだろ?

なんで、そんな風に言うんだろう?

気楽?

全然、そんな事ない。

胃が、きりきりした。




話したかった事、一言も言えなくなった。

所詮、バイトに毛が生えた・・・気楽。

そんな風に言われたら、何だか言えなくなったよ。



あいつの仕事が大変だって、あたしも理解してる。

元だんな様と同じ職種だったから。

だんな様も朝早くから、夜暗くなるまで、寒くても暑くても、真っ黒になって帰ってきてた。

知ってるよ。分かってるつもりだよ。





元だんな様も、あたしの仕事なんか、全然楽だって言ってた。

専業主婦のときは、もっともっと言われた。

3食昼寝つき。

古い言い型だけど、そんな感じで言われてた。

だから、仕事を始めるとき。


「家事を手抜きするなよな」

「お前の仕事なんか、楽なんだから、今までと同じだけ家事もしろよ。あと、疲れたとか言うなよな」

って言われてた。


それが、あたしが仕事をする条件だった。

あたしは、「家庭」「専業主婦」って言う型の中に納まっているのが嫌で、そんな条件は飲んだ。





だから、愚痴とか言えなかった。

疲れたって事を言わない条件だったから、愚痴は言えなかった。

元だんな様も、仕事の愚痴は言わない人だった。




でも、思った事とか嫌だったこととか、逆に嬉しい事もね。

今までは言えていたあいつに。

そんな風に言われちゃったら。

なんだか・・・言えなくなっちゃった。

元だんな様とかぶったのかな。



あたしは強がりだって、認める。

だから、職場で愚痴とか、言えない。

一番上に立っているあたしが、愚痴なんか言ったらだめだって思って。

でも、どこかで出さなきゃ、溜まって爆発しちゃうでしょ?

あたしは、あいつに吐き出す事で、溜めないでここまで来れた。




なんだか、寂しいね。


 < back  INDEX  next>


りりか [MAIL]

My追加
エンピツ