泣いてばっかりいるなら、行きなさいよ。
妹に言われた。
あたしも考えた。
そうしたら、簡単。
なのかな?って。
苦しくなって、泣き出して。
夜中にあいつに電話した。
ごめんね・・・朝早いのに。
「どうしたー?」
「寂しくなったの」
「もう・・・大晦日に会えるよー」
「うん・・・分かってる。けど、急に不安になったの」
「ん・・・」
「あなたの決めた人生だから、あたし何も言えないから」
「ホントは、なんて言いたいの?」
「・・。言えない」
「今だけ、言っていいよ。明日になったら忘れるから」
「ホントは・・・。ホントは、行かないで欲しい」
「うん・・・ごめんね」
違うよね。
謝るのは、あたしだよね・・・。
ごめんね・・・。
「でもね。行かないでって聞けて、よかった」
「え?」
「その言葉はずっと出なかったでしょ」
「そだね」
「泣いてばかりで。来てって言っても無理って言うだけで。だからと言って、行かないでって言葉も無くて。何か、不安だったんだよ、俺も」
「そう。。。でも、行かないでって言っても無理って分かっているから。それにHの家の状況が大変なのも分かっているつもりだから。わがまま言えないって思った。あたしは行けないのに、あなたは行かないで、なんて」
「迎えに来るよ。りりかの気持ちが落ち着いて。一緒に来てくれるって気持ちに心からなったとき」
そのまま。
あたしたちは、たくさん話した。
1月中はたくさん会おうね。
たくさん、話そうね、って。
それで、思い出した。
いつでも、彼はあたしを待っててくれてるって事。
あたしがいろいろな状況で、いつも待たせているって事。
それでも。
ずっとあなたは待っててくれるって事。
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