march forward.
りりかの独り言。

2002年12月02日(月) 癒します

毎日寒い・・・

仕事は疲れる・・・



そんな、愚痴みたいなメールばっかりの最近のあたし。

そしたら。

「今日は癒します」

って、メールが返って来た。

「いや、君はいつも充分癒してくれてるよ!だからいらないよー」

「嬉しい事言ってくれるなぁ♪でも、今日は特別な方法で癒すの!」

「特別な方法ってなんだよ・・・」

「秘密ー。迎えに行きます♪」




あたしはなんかどんな癒し方するのかが怖くて、充分だよ、と送ったつもりだったんだけど・・・



迎えに来た。

あたしが仕事終わる時間きっかりに。






「癒すって何?」

「まぁまぁ、今言っちゃったらつまらないでしょ。黙って乗っててください」

「なら寝てていい?」

「うん、寝て寝て」



どこ連れて行かれるか分からないんだから、寝るもんか!とか思ってたんだけど、寝ちゃった。

だって、車の中暖かくて、適度の揺れて、気持ちよかったから・・・



「ついたよ、起きて」

って声で、起きた。

どっかの駐車場。

「どこ?」

「癒し効果って言ったら、お風呂でしょ!」

「お風呂?」

「うん、友達がここに来た事あるんだって。露天とかあって、凄くよかったって言ってたから」

「まさか・・・混浴とかじゃないよねぇ・・・?」

「あ、そういうのがよかった?」

「んな、わけないじゃん!」

「はい・・・調子に乗りました。すいません・・・男女別です・・・」




まず場所がどこなのか分からなかったんだけど、時間的にそんな走ったわけでもなさそうで。

まだ新しいみたいで、綺麗なお風呂屋さん。



「ゆっくり入って来てね、俺は出たら適当に待ってるから」

バスタオルと袋を渡される。

袋の中には、あたしがあいつの家に置いといた基礎化粧品と、シャンプーとリンスとタオル。

男なのに、こまかい所まで気が効くなぁって思ったけど。

「あ・・・下着無いじゃん、替えの」

「そう、シャンプーとリンスを買いに行った時に考えたけど、まさかかえないじゃん・・・」

「えー、どうしよ」



とか、やりとりしてたけど、結局売ってたので、それを買った。

可愛くない、普通のパンツ。しかも高いし。

急だし、仕方ないか・・・







露天は雨が降っても大丈夫なように、屋根がちょっとついてて。

外が寒い分、お湯は熱めで。

すごく、すごーく気持ちよかった。




かなりまったりして出て着替えてたら、あいつから電話が鳴る。

「平気???もう入って1時間半だよ!?中で倒れたんじゃないかと思ったよー」

マジで心配してた。

「ごめん、まったりし過ぎちゃったね」

「何とも無いならいいんだけど。表のロビーで待ってるね」



携帯に着信履歴が五件。

全部あいつ。

バカだなぁ・・・って、ちょっと苦笑いする。




ちょっと急いで着替えて、表に出る。

あいつは座敷で寝転がって新聞読んでたりして。

あたしに気がついて、手を振った。




帰りがけにご飯を食べに行って、あいつの家に行った。

部屋につくなり、「ベットに横になって!」と言うあいつにめちゃくちゃ不信感を抱き、「何するんだよ??」って聞く。

「マッサージだよー。何想像してんだよ」

ニヤニヤしながら、見られる。

「いいよ、充分気持ちよかったから」

「だめだめ。はいはいー、横になろうねぇ」




言われた通りに横になる。

背中をマッサージされて、そのままうとうと・・・




気がついたら、部屋の中は蛍光等の豆電球の明かりだけで。

あたしはベットの真ん中に寝てた。

周りを見回すと、あいつがそんなオレンジ色の暗い中で、なんか書いてて。



「今何時・・・?」

「おはよー。起きたんだ?今はね、1時だよ」

「1時!!??」

「うん、よく寝たねー」

「寝すぎちゃったよ・・・何してんの?」

「明日出すレポート」

「こんな暗がりで???」

「平気、見えるよ」

「いやいや、電気つけなって。目が悪くなっちゃうよ、あたしと違って視力がいいんだからー。もったいないよー」

あわてて電気を付けた。

「だって、りりかさんが起きたら嫌だなぁって思って・・・」





なんか、あたしには分からない、難しい本がいっぱい開いてあった。

「明日出さなきゃなのに、いろいろ気を使わせちゃって、今日はごめんね・・・」

「全然!りりかさんの爆睡姿も見れたし!」

「熟睡しちゃったからなぁ」

「あのね、寝言でね、H愛してるぅ。って言ってたよ!」

「言わないから」

「はい、俺の願望だったりします・・」





二人で笑う。

あいつはあたしの頭をなでて、「疲れ取れた?」って聞いて来た。

「凄く取れたよ」

「なら、よかったよ。明日は病院だもんね。ついて行けないけど・・・」

「平気だよ、行くよちゃんと」



最近、病院(婦人科)に行かなくなってた。

予約を取ってあるから、また電話で取り直す、の繰り返しで。

実際、行きたくない。

検査も嫌、薬も嫌。

でも、明日は行こうって、思えた。



こんなにいっぱい頑張って元気をくれた、あいつのためにも。

何より、あたし、自分のために。





遅くに家に到着して。

携帯にメールが来る。



「りりかさん、お風呂入って、マッサージされながら寝て、VIP待遇だったねー。癒し作戦大成功で、よかったよ」



お風呂も、マッサージも、もちろん癒し効果はあったよ。

でも、一番の癒し効果は。

そうやって、元気を出してもらおう、癒してあげようって思ってくれる君の気持ちだよ。



ありがとね。


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りりか [MAIL]

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