march forward.
りりかの独り言。

2002年11月30日(土) 荒れる

「りりかさんは、乾燥肌だよね」

あたしの、荒れた手を握りながら言う。

仕事で水を使うから、冬場はどうしても手が荒れちゃう。

あたしは、恥ずかしくて、手を隠そうとする。



あいつの手は、男の人なのに綺麗で。

指も長くて、爪も綺麗で。

羨ましいなぁっていつも思う。

仕事柄、マニキュアもつけられないし、あたしは自分の手が嫌い。



「手を握るの嫌?」

「嫌なはず無いじゃんー」

笑って隠そうとするあたしの手を、引っ張る。

あたしは、また隠す。

「でも、あたしは嫌い。手って、年齢出るよねぇ」

「また、そういう事言うー」

「だって、そう思うんだもん・・・」

「気にしないでいいよ!」

「うん・・・」




そんな話を、ちょっと前にしてて。

あいつが、ドラックストアの袋持って来た。

中には手荒れクリームばっかり5つ・・・。


「なにこれ?」

「りりかさんが、気にするからだよ」

「あたしも持ってるよー。しかも、こんなにいっぱい・・・何年分?使いきれないでしょ・・・」

「俺が塗ってあげるから、いつでも!」

あたしが笑ってると。

「だって、手もつながせてくれないじゃん!勝手に気にしちゃって。だから、俺が塗って、せめてそう言うときに触らせて・・・って、俺変態?」

「充分ね!」




自分で塗れるからいいよ、って断っても、塗りたいの!って、手を引っ張る。

「なら肩もみもしてよ」とか調子に乗って頼んじゃう。



肩もみされて、うとうとしてると背中をとんとんされる。

「寝ていいよ、寝るまでこうしてるから」




たぶんね。

君の愛し方はとてもストレートで。

そして、それって、凄い事で。


もっともっと、ストレートに出した分、お返しに愛情をいっぱいくれる人とかが・・・。




荒れた手みたいに、あたしの心も最近、荒れてます。


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りりか [MAIL]

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