毎日ポストを見る。
子供から手紙が来る事が多くなって、ポストを開ける時のドキドキ感が好き。
来てないと、しんみりしちゃうんだけど。
子供からは来てなかったけど・・・
今日はなぜか、あいつから手紙が来ていた。
びっくりした。
この間会ったばかりなのに。
(一部抜粋)
秋も深まる中、りりかさんいかがお過ごしでしょうか?
いろいろな事があって、いろいろな事件があって、大変だったこの9ヶ月。
本当にお疲れさまでした。
そんなりりかさんに、プレゼントがありますので、これを読んだら、電話してください。
???
なんだろう?
あたしは電話してみた。
「プレゼントって何?」
「電話でプレゼントが何か言いたくないなぁ」
「君が電話しろってかいたんだろうよ?」
「そうだけどー。待ってるから、来てね」
「ええー!?今から???明日早いんですけど・・・」
「明日に持ち越す?気になって落ち着かないんじゃないのー?」
うわ、性格悪い!
「分かったよ、でも、余りいられないからね・・・明日仕事が・・・」
「あ!じゃ、俺がりりかさんの家に行く!」
「え?」
「待ってて!」
あたしは、あわてて部屋をかたす。
・・・と言っても、寝るだけに帰ってきているようなものだから、ほとんど汚れてないんだけど・・・
でも、洗濯物とかしまったりした。
掃除機を掛けているときに、チャイムがなった。
インターホンで出て見ると、「お届け物です」とかあいつが言ってた・・・
あいつはニヤニヤしながら入ってくる。
あたしは嫌な予感がした。
「何よ?」
「まぁまぁ、そんなに急かさないでよ。落ち着こうよ」
あいつは座って一服とかする。
お茶とか飲んでる。(持参品)
あたしはいらいらして来た。
「ねー。明日早いんだって!」
「分かってますよー」
とか言いつつ、またお茶を飲み始める。
「寝るよ、あたし、マジで」
「言いますってー」
木曜の夜、お父さんが出てくる。
もちろん、あいつの。
で、あたしに会うと言ってると言う。
「・・・どこが、プレゼントよ?」
「実は・・・」
ご両親は反対してたけど。
あたしが知らないところで、あいつはずっと話しあってきたらしい。
そして、そんな粘りに負けて。
会ってみたい、とお父さんが言い出した、らしい。
あいつの家は、お父さんが一家の大黒柱!と言う感じの、昔ながらの家みたいで。
お父さんの意見は絶対!って言う感じみたいで。
そのお父さんが、会ってみたい、と言い出した事は、かなり良い方向へ来たと、あいつは言う。
でも、もしかしたら、「別れてください」と言いに来るのかもしれない。
そう考えちゃって、怖くなった。
凄く不安になった。
そう言ってみたら。
「それはないよ。そんなに不安がらないで。平気だから」
んなこと言われても、やっぱり不安。
逃げ出せるものなら、逃げ出したい・・・
不安で不安で、あたしは眠れなくなった。
あいつが帰った後も、眠れなくて、困った。
明日、朝早いのに・・・
木曜、何着て行こう・・・
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