march forward.
りりかの独り言。

2002年09月11日(水) 分かってないのはどっち?

夜、あいつが会いに来てくれた。

家の下に車を停めて、車の中でちょっと話した。




だんな様と喧嘩になった事、内容までは言って無いけど、知っているから、心配してくれてた。

「もう、仲直りしたから、平気だよ」

って、言った。

「そっか」

って、言われた。


詳しくは、聞いてこない。

聞きたいのは山々なんだろうけど、聞いてこない。



お友達の日記にあった、彼氏(彼女)に送るアンケートを印刷してあったから、それを渡したりして。(あいつに書いてもらったら、日記でアップする予定!)

それから、くだらない会話して。

したら、あいつが。



「今日、また不合格の連絡来ちゃったよー・・・」


そう、就職活動中。

なかなか、内定なんか出ない。

不景気だもんね・・・


「そっかー・・・大変だよね・・・」

「んー。この近辺にある会社、全部受けてやる!位の勢いだよ!」


あいつは、来年の春に一緒に暮らすために、この辺で探している。

通勤圏内、片道2時間以内だとか。

そして、研修期間とかで遠くに行った友達の話も聞いたらしく、そう言うのがない会社、とか考えているらしい。

その上、給料がそこそこいい会社。



なんだか・・・狭まるよね。範囲が。

だから、凄くあたしは悪いなぁって感じる。

あたしは、引っ越すつもりはない。

子供たちの学校の事もあるし。

今住んでいる公団が、4LDKと言う広さの上、家賃も格安だし、母子家庭になったらもっと安くなるらしいし。

こんないい条件の家なんか、他にないし。




それで、あたしは提案。


「ね。別にこの辺とか考えないで、もっと視野を広めて見たら?そしたら、あるよ、きっと。選びすぎちゃって、選択肢が余りないじゃない?」

「りりかさん、引っ越すつもり、あんの?」

「ないけど・・・」

「じゃー、だめじゃん」

「だめじゃないって。就職してしばらくは別々に住んだり、遠くだったりしても、仕方ないよ。あたしは平気だよ?」

「俺が平気じゃないんです!」



その後、言い合いになって。

しまいには。


「フリーターでもいいやー。それで、りりかさんみたいに、バイトから入って、社員になるっていう形でもいいかなぁ」

「そんなうまく行かないでしょ。だいたい、社員登用制度がある会社かどうか調べてから、バイトとして入らなきゃじゃん」

「そんなの、調べるよ」

「でも嫌。もしも、社員になれなかったらどうするの?」

「うーん」

「あんな高い大学を留年して5年間行かせてくれた親御さんに、就職先がアルバイトって、悪いじゃん!」

「親は関係ない」

「関係なくない!」



車内は険悪になりつつ・・・あった。



「分かってないよ。りりかさん、全然俺の気持ちとか分かってない」

「分かってるよ。でも、仕方ない事もあるし、やらせたくない事もあるんだよ」

「仕方ないからって、離れるの?変だよ、そんなの」

「別れるわけじゃないよ?離れて暮らすけど、付き合っているんだよ?」

「離れたら、俺は不安だよ」

「なんで?」

「りりかさんが、辛くて傍に誰かがいて欲しいときに、いてやれないじゃん。そんなとき、りりかさんの気持ちが揺れちゃうのが怖い」

「揺れるって・・・そんな簡単な気持ちじゃない!」

「分かってるけど、いてやれない、いてくれないっていう不安が大きくなっちゃう気がして、いやなの!」



そう言う気持ちは嬉しいけど。

一緒にいつもいてあげたいって思ってくれる気持ちは嬉しいけど。

やっぱり、悪い気がしてならない。

あたしが、「どこでもいいよ、あなたと一緒に引っ越すよ」って言えば、済む話なの?

でも、そこまで子供たちに負担をかける事は出来ない。




あたしがやっぱり、いやだなって思うのは。



あたしのせいで、いろいろと大変な思いしながら、就職活動して、疲れきっているあいつを見る事。

こう言うとき、ものすごく、あたしは自己嫌悪に陥る。




でも、後悔はしないって決めたんだから。

別れればよかった、とか、絶対に思ってない。




頑張って!

でも。

疲れないで。





あたしの気持ちは。

こんな感じ。







「とにかく、面接受けて受けて、受けまくる。就職決まれば、りりかさんとこんな言い合いしないで済むんだしね!!」





半ば、半切れのまま、あいつは帰って行きました。





あいつが、精神的に疲れないうちに。

どうか、就職先が決まりますように・・・


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