主婦だと言うのに、深夜勤務。 若いバイトたちが、一緒に年越しをしましょうよ、と、集まってきていた。 その中に、もちろん彼もいた。
「あたしは、しごとなんだからね」 「分かってますよ、混んできたら手伝うつもりだし。それに、俺の手作りの年こしそばを食べさせたくて」
ちょうど、新年にかかるとき、客はいなくなり、若者たちはここが仕事場だと言うことも忘れてカウントダウン。。。あたしも新年くらいはいいか、と一緒になって、飲酒勤務。
近くの神社に初詣に行ってきます、とバイトたちは出かけて行った。
長い長い夜中の勤務を終えて、初日の出は今年も仕事しながら見ちゃったな、と着替え終えて携帯を見ると彼からメールが。
「初詣に行って、おみくじを引きました。小吉だったんですが、恋愛の所に、あきらめよ、って出たんです。でも、いいことしか信じないポジティブな俺なんで。」
あきらめなさい。神様だってそういっているんだよ、あたしは心の中で彼に語って見た。
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