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じそんしん【自尊心】 自分の品位を保とうとする心。プライド。(新辞林より)
愚鈍なものに対して可愛らしいと思うその感情には、優越感が多少なりとも関与しているのではないか。他人のことを純真と評価するときに、自らの立場を対象よりも一段上に見ているように。
自らの地位を脅かされることもないし、取り返しがつかないようなミスをするわけでもない。横に並んでいたらその能力の低さ(一部だけであるかもしれないが)が顕著である人物。そういう人物を常に自分の引き立て役として傍に置いておこうという考えは、間違った自尊心の現われであると思う。
品位というものは相対的な価値しか持たないものではない。 少なくとも私はそう思う。 下を見ることで自分のポジションを確認するということは、そこが頂上であると認識することであり、より高みを目指すことをその時点で放棄しているということである。 見る人が自然に尊敬したくなるような気高さなど、他人を貶めることでしか自身を確立できない人間に備わっているはずもない。
こういうことを常々思っているために、私は他人と自分を比較することに対して些か抵抗がある。相対的評価しか下せない自分になってしまうことへの恐れ、なのかもしれない。偏差値だったり、順位だったり、点数だったり。そういう目に見えるもので格付けをすることはとても楽だ。あと何点上げたい、あと何番、というのは確かに励みになるからだ。 でも学校という特殊な世界を出てしまえば、ランク付けされる機会は激減する。 そのときに自己充足感とか、達成感だとかを感じることができない人間になっていたら、本当にしんどいだろうなと思うから。
自信があるから、絶対的評価を下せるのだ、と言った友人がいる。 いつでも自信をもって生きているわけではない。下しか見なくなることを恐れて、むりやり前を見据えているだけ。 他人からの評価だけを指針にしていたら、やりきれなくなるだろうから。今は大丈夫でも、いつか。
結果主義、能力主義の企業に就職し、自己評価と査定が食い違っていても、それでも私は自分の中に絶対的価値というものを持っていたいと思う。他人と比べなくても、自分のこと、他人のことを認めることができる人間でいたいと思う。
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斎藤基栄
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