朝日歌壇鑑賞会【今週の作品】
@∀@)今週も電波ゆんゆん、朝日の基地外歌壇

(朝日川柳や他紙の歌壇も取り上げることがあります)

2003年12月22日(月) H2A打ち上げ失敗を「ざまーみろっ!」って思っている人だってきっといる、と思いませんか?

 今年最後の朝日歌壇です。来年は1月5日からだそうです。
 最近のアクセスログ見ていますと、初めての訪問という方は1/3以下になり、訪問の大多数が常連さんとなりました。50回以上とか100回以上とか、中には300回以上訪問してくださっている方もあるようです。今年一年、本当にありがとうございました。


H2Aロケット打ち上げ失敗、ざまーみろっ!

◆ ロケットの失敗は何故か日本のネジのゆるみと老の一言
   (半田市 小栗大造 島田修二選)

 ※日本のロケット打ち上げ失敗が嬉しくてたまらない朝日のようです。「老の一言」というのがいかにも嫌らしい感じですね。言ったのは自分じゃなくて他の人です、という責任転嫁のような感じが出て。この作者自身も相当な高齢のようなので、本当は言ったのは他人ではなく自分なんでしょうが。


ネジ・・・といえば、こんな歌も。

◆ キティホークの泊る港を睨みつつ小栗上野介の立像秋光に建つ
   (横須賀市 元木節子 佐佐木幸綱選)
 
 ※小栗上野介は幕末の幕臣で、1860年(万延元年)に幕府の使節としてアメリカに渡っています。彼はアメリカから1本のネジを土産に持ち帰り、「日本を、こういうものをどんどん生み出す国にしたい」と思ったようです。渡米経験を生かして彼が帰国後に取り組んだ横須賀造船所の建設がその後の日本の工業化の基となり、日本海海戦の勝利にも貢献しました(横須賀に像があるのはそのため)。日露戦争の英雄・東郷平八郎は、明治45年に小栗上野介の遺族を招いて「日本海海戦で完全な勝利を得ることが出来たのは、小栗さんが横須賀造船所を造っておいてくれたおかげ」と礼を言ったそうで。
 ・・・あれれ、そうなると、この作者はキティホークと小栗上野介を並べて何を歌いたかったんでしょうか。アメリカに対抗して日本もあんな立派な軍艦作って戦争に勝てる国にしよう、ということなんでしょうかw。


あとはイラクネタが「これでもか」ってほど。

◆ 無惨なるヘリの残骸映されて「イラクの民主化」聞かずなりたり
   (アメリカ 吉富憲治 佐佐木幸綱選)

 ※連合軍の駐留はイラクの民主化に役立たない、と必死で主張している模様w。フセイン時代の方がよかったと言いたいのかね。連合軍だけでなく自国の民間人まで標的にするようなテロを撲滅して一刻も早く民主的な暫定政府を作るべきだと思うんですが。

◆ イラクへの派兵の年に生まれ来る新しい生命(いのち)をだきしめている
   (東京都府中市 中曽根律子 島田修二・佐佐木幸綱選)

 【選者(佐佐木)の評】生まれてくる新生児の未来と日本の未来はどう交差し、どう重なってゆくのだろう。これから母親になろうとする作者か。イラク派兵が今後の日本の方向を変えてゆくだろうという予感。

◆ イラクにて散りし命と知る朝の雨に問うてるどうしてと
   (東京都 ヤン貴子 島田修二選)

 ※第五句が字足らずな変な歌ですね。「どうしてどうしてと」か「なぜなぜなぜと」とかにすればいいのに。・・・さてはて、「どうして」と言われましてもねえ・・・。派兵された各国軍だけでなく、国連職員や民間人、はてまた自国民まで無差別に標的にする極悪なテロリストの前に、この人思考停止しちゃってますね。

◆ シクラメン開きすぎても今朝つぼみ昭和は閉じずイラクで人死す
   (大牟田市 宇土純子 佐佐木幸綱選)

◆ その昔平和の主イエスを乗せしという爆弾のせしロバの悲しみ
   (下関市 松村勲 近藤芳美選)


 < 過去  もくじ  未来 >


asapykadan [MAIL]

投票ボタンです。今週のアカヒ歌壇に笑った人、呆れた人は押して下さい。↑
My追加