塔 - 2004年10月02日(土) 僕のベランダから見える塔がある。 とても高い塔。 そばにあるマンションと比較すると三十メートルくらいだと思う。 何のために建てられたのかは想像するしかない。 夜になるとマンションや街頭の光で、地上は熱を持ったように光る。 だけど、その塔のところだけ、マジックを縦に塗ったように真っ黒で、 それは夜よりも黒い。 しかし、塔は頂上と腹の辺り一定のリズムで白い光を点滅させる。 それは無遠慮で、無骨な光り方をする。 僕はそれを眺め、いつかあの塔の側に行こうと思った。 ある夜気付いた。 塔には仲間がいる事を。 その夜も、塔は白い光を点滅させていた。 その遥か後方に、塔と同じように輝く白い光が見えた。 三十メートルを越える塔が二つ並んでいる。 もしかしたらもっとあるのかもしれない。 さらに後方に。 そして僕の後ろに。 一定の距離で置かれる塔たちを俯瞰する様を思い浮かべ、僕の胸は高鳴った。 塔の真上には月が出ていた。 まあ、たまにはこんなのもありでしょ? -
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