出版社に勤めているということで、原稿のゲラ刷りなどを見せてもらったのですが、これが、『クロノス時間』と『カイロス時間』に触れながら、有名人のペットを紹介するという代物。 一般の読者にそんなものが解るとはとうてい思えません・・。ペットとの時間は確かに、流れの止まった、たゆたう瞬間ではありますが、いやあ。引っ掛かれたり、噛まれたり、あまつさえ、うちの犬なんて食べ過ぎたら唐突にゲロ吐くんですよ。 幼少期の話もしました。 彼女は物心ついた頃から絵を描いたり、自分の中でファッションのアイデアを展開させ続けたりしていたという。 小学校のテストの時間など、出来るだけ解答を早く終わらせて、裏面に落書きすることに没頭していたんですって。俺と同じやん! 同系統の人間に出会ったのは初めてだったので結構びっくりです。 朝っぱらから雑誌『GINZA』をさんざんばかにしまくり、「なにが”お金のたまる財布”じゃー ぼけー」と突っ込みまくる。 夜通しかけて話したことは、ついぞ忘れていた、遠くも近い、思春期以前の頃の記憶について。 『決定的に言えるのは、思春期に入って、恋愛とファミコンに目覚めてから、自分というものがそれ以前と全く違うものになった、ってことです』 と私は記憶を手繰り寄せながら話した。 『初恋って相手との距離を初めて意識することになってしまうから、そこで自我が生まれて。それまではずっと魔法が掛かったまま、まあ、酒に酔ってるよりももっと強いトランス状態で動けていたのが、魔法が解けてしまった感じですね』 生きて動いている時間の全て、絵を描き続け、途切れたら眠る、という生活が自然に成り立たなくなっていったのは、自我の目覚めと自我の肥大を迎えてから。恋愛とファミコン。そこにありました。くそ。 でも実際には魔法はまだ、切れていないかも知れません。 私は小笠原諸島で、リバーサルフィルムを中心に撮影しました。人間もそれで撮影しました。すると、焼き増しも全てリバ中心です。 ということで、人に配る分も合わせてプリントしたら、10万円しました。 太陽のエネルギーをもっと引き出した写真を撮りたかったのですが、太陽が本気を出してくれたのが最終日ぐらいだったので、かなり凡庸な写真が多かったです。それでも、周囲のデジカメ人種に対しては、差を付けられるだけのものは出来たのではないか、と思います。じぶんのちんこぐらい撮ればもっと良かった。くそ。 給料日の3日後に10万つかいました。 これからは写真にもっと注力しようと思いました。 じゃあ転職しろ、という声がどっかから飛んできそうですが、もういいです。社内で掛かってきた電話をマイルドに無視したら課長に怒られました。今はそんな程度なので、もうちっと頑張るさ。あほ。 |
writer*マー | |
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