人生は旅尽くし(バトル・インザ・工場)  2004年05月14日(金)
工場の旅5日間が終わった。


時には共に日経新聞を音読し、時にはラーメンをにんにくまみれにし、急な雨にザァザァと打たれたものさ。


夜中、教授という仇名の男と
車屋のクルマを見ながら歩いた。

あれがどうの
これがどうのと教わった。全部忘れた。



先日は、
工場のクールな開発員、
機械みたいな姉さんに
コーヘイ氏がキレて食って掛かった。


(※コーヘイ氏;同僚。私と同様、営業研修中)


「この部分の名前は何ですか?」
「解らないですか?」
「さっきの質問の意味は解ってますか?」
「もういちど言いますね」


その口調がまるで
高圧的な機械人間みたいで

しかも、物分りの悪い子に、教え諭すようなものだったから、
コーヘイ氏はものの数十秒でキレた!


「いや僕は解ってますよ、」
「僕がいいたかったのはぁー、そういうのじゃなくてー」


あんたの質問の仕方が最悪だと言わんばかりにコーヘイ氏はキレ口調の連発。

「僕は別にそんなことは言ってなくてぇー、ただぁー、質問の聞き方がどうかなーって あるじゃないですかー、」


↑ 全部うわずった声で発話。
  相当、むかつくはずです。
 反抗的児童そのもの! コーちゃん やばいっ!



その非礼を工場の課長がキレ気味で怒ったり、余所の関係工場に連絡が回ったり。付き添いの教育課スタッフは大変。


ホテルのロビーでスタッフがコーちゃんを呼び出し、2時間あまり臨時ヒアリングでした。


教育課「あん時、あたまひっぱたいてやろうかと思ったわよ!」


コーちゃん「いやー、僕はぁ、別にそれでも構わなかったですけどぉ」


(↑全部オクターブ高い声)



その翌日に現れた工場の管理職が、めっちゃキレてて
「本当は君等に時間割いてるヒマ、無ぇんだよ」

と切り出すところから授業は進む。


最後、授業が終わると怒りの説教です。

「まあ、みんなも知ってるとは思うけど」

「昨日ああいう事があって、」

「一部のはねっ返りが居たと」



「当社とそっちは一応、関連だけど別会社なんだよね」


「それでああいう、人の会社の社員にさ、失礼なことをして」


「それでカッコいいと思ってるんならそいつはバカだからさ」


「みんなも、これだけの人数がいて、その人のことを誰も止めなかったのは、恥ずかしいことだし」


「みんなもさ、“そういうことするのはカッコ良くないんだぜ、”って目で、そいつのことを見なきゃダメだと思うんだよ」


「僕も若い頃は、僕は再就職でここに来たんだけど、車の営業やってて」

「やっぱ同じで、はねっ返ることがカッコいいと思ってたんだ」

「服装も乱れてたし、髪なんかもね、誰が会社に合わせるか、俺は俺でいいんだ、って思ってた」

「今思えばすっげえ幼稚な考えでさ そういうのって」


「会社や従業員に、人格なんて無ぇんだよ」


「会社は顧客の要望に応えて、その対価としてお金を受け取って、利益を上げる所で」


「そこで働いてる人間は、俺も、専務も、開発部も、人間としては一人一人は別だけど、

会社の名前を背負ってる限りは、窓口でしかない
と思ってる」




むうう。
関東弁がアレだが
私はこの課長が好きだったりする。

コーちゃんはブチ切れ。

「てめぇがそんなんだから、あんな態度の悪ぃ、教える態度もなってねぇ奴が講義やるんだよ。絶対来年もまた同じこと起こるよ」


「俺、教職免許持ってっからさー。あいつらよりは、物を教えるってことについて解ってると思うよ」


「ま、俺、こっからもテロは起こしていくつもりだからさー。ま。(めっちゃ笑顔で)期待しててよ★」


この件は様々な波紋を呼んだ。

居合わせた同期の14人は、一概にコーちゃんのことを
「社会人として失格」とか
「大人になるべき」とは、非難できなかった。


それはなぜでしょうか。
わかりません。
皆は色々と成長したんちゃうかな。


帰りの新幹線までの時間は幸せだった。開放的だ。
列車がまだ来ないので、
うどんを食べた。うまかった。特にナスビ。



タクシーの運ちゃんは数年前に保険外交官のおばちゃんにカマ掘られたんで、首がいかれてしまったんだって。

それで長距離の時は、サービスエリアにちょくちょく寄って、おしぼりなどで首を温めながら走ってるんだと。


苦労人!

いい旅だった(かな)




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