嘘は吐かない。
どれだけ私が醜かったか。 どれだけ私が自分勝手な思いに囚われていたか。 どれだけ人を思い遣る事が出来ていなかったか。
あの頃の私はおかしかった。 どうしようもなくて足掻いていた。 傷付けている事も気付かずに、ただ被害者の顔をして憎んでいた。
あの頃の事は誰にも言えない。 言えないけれど、重くて重くて仕方がないんだ。 胸の中に圧し掛かっていて、辛くて辛くて仕方がないんだ。 誰にも言えない。だけど誰かに知って欲しい。 このままじゃ苦しくてどうしようもないよ。
この日記を書く為に、いろいろと思い出す。 あの頃の事を思うと苦しいけれど。 今も手が震えてきて、心が震えてきて苦しいけれど。
きっと全部、嘘を吐かずに、取り繕わずに私のした事を告白できたら。 …少し、楽になれるかも知れない。 だから、絶対、どんなに私のした事が醜くて、どんなに最低な人間だと思われても、それは変わらない事実だから。
だから。
嘘は、吐かない。
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