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出産!(38w3d)〜愛育病院での無痛分娩体験記〜
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2007年10月22日(月) |
<準備> 5:45 起床 ばたばたと他の部屋のドアの開く音が外でして、目が覚めた。朝の授乳時間(6:00)が近いからだろう。睡眠時間は長くはないが、結構よく寝れた!
6:20 浣腸 まずは浣腸。生まれて初めてである。少し我慢してと言われてとりあえず120秒数えてみた。スッキリ感はないものの、これ以上トイレにこもってもしょうがないだろう、というところまでねばってみた(笑)。驚いたのは、おしるしがあったこと!この出血は見覚えがある、ゆうたんのときにもあったおしるしだ。このおしるしが昨日の内診の刺激のせいか、自然にしていても今日が出産する日だったのかわからないけれど、今日の計画出産が無理のないスケジュールだったんだと思い、なんとなく嬉しくなる。
6:45 着替え NST その後分娩着に着替えて「おこし」やどでかいオムツのような分娩用ナプキンをつけた。NSTをつけて点滴(ブドウ糖)開始。腕が痛い・・・。
6:50〜 めざましTVをみながらのんびり。おなかも少し張ったり張らなかったり。NSTのグラフをみると、7〜10分間隔で張っているらしい。
8:20〜 NST終了し、トイレへ行く。
<人工破膜> しばらく順番を待って、分娩台に乗る。分娩台は5台くらいあるが、カーテンで仕切られているだけなので周囲の声は聞こえてくるし、周囲のNSTから胎児の心拍音も聞こえてくる。
ついにI副院長の人工破膜。これを一番恐れていた(ゆうたんのときは死ぬほど痛かった)。ぐいぐいと中でハサミのような器具でぶちんぶちんと切りこみを入れているような感覚がある。しかし、なんと痛くない!!びっくり〜〜〜!あんなに前は痛かったのに。先生に聞いてみると、二人目は頚管が柔らかいので一人目とは全然違うらしい。I副院長、初めてお会いしたが、頼れそうで、それでいて物腰もきつくなくて、いい感じ。I副院長もかなりの人気と聞いていたが、評判いいのも納得。
<硬膜外麻酔開始> そして硬膜外麻酔の針を刺す。これもI副院長。麻酔科医じゃなくて、産婦人科医が麻酔もやるのか!ということにまずびっくり。ここの先生方は麻酔科医の専門資格も持っているのかしら?(もってなかったらどうしよう。。)慎重に針を指す位置を決めて、私は膝を抱え込むように丸くなり、針を刺してもらう。これも痛くない。
人によっては陣痛室へ移動したようだが、私は経産婦なので急激にお産が進む可能性があるらしく、そのまま分娩台で過ごすことになった。
9:00 お試しの麻酔を開始する。麻酔の効き具合や副作用などがないか確かめるために少量投入する。促進剤も点滴し始める。
9:15 本格麻酔開始。 テレビを見ながらNSTをつけている。自動的に15分に1度血圧も測っている。
9:25 生温かい水のようなものが何回か流れ出てくる感覚。破膜しているので羊水が漏れてくるのだ。
9:30 NSTのグラフを見ると、5分間隔で陣痛はきているようだ。
9:40 NSTのグラフを見ると、おなかの張りはとても強いようだが、私はおなかが重い感じくらいにしか感じない。本当なら激痛なんだろう。相変わらず5分間隔くらい、みたい。 「おなかが重い感じがする」と訴えてみたら、麻酔追加。
9:45 眠い!!ちょっと一眠り。体勢を変えたらまた羊水が流れ出てくる感覚。
10:00 麻酔チェック。太ももと下腹部には弱い痺れを感じるが、冷たいコットン?で触られても冷たさを感じない。おへその上くらいだと冷たさをちゃんと感じる。
NSTのおなかの張りは4分間隔。麻酔が効き始めているとのこと。
夫が分娩室に入室した。割烹着みたいな白衣を着ていて給食のおじさんみたい(笑)。
10:20 「おなかに重みを感じる」と訴えてみたが、様子を見ましょうといわれ麻酔追加ならず。
10:30頃 近くの分娩台から痛そうな声と産声が上がった。出産の痛みをこらえる喘ぎ声に恐怖を感じつつ、産声に感動してちょっとウルウル・・・でも、生んだのは一体誰!?昨日無痛希望で入院したのは6人だった。そして経産婦は私だけなので、絶対に今日の出産一番乗りは私のはずだと確信していたのに、こんなに早く生まれた初産の人って誰!?という疑問がずっと残った。(後にこの方は当日陣痛が来て急遽入院・無痛分娩となった経産婦さんということが判明。あまりに急にお産が進んだためか、麻酔の効きが悪かったそうで痛みがあったらしい。)
10:50 麻酔チェック、様子見で終わる。
11:15 おなかの張りは3分間隔。夫と名づけ辞典を広げながら赤ちゃんの名前を考える。陣痛中にのんきに名づけを考える夫婦ってのも、無痛ならではだろうな。
11:30 助産師の内診。羊水が流れまくっているのでナプキンも交換した。 子宮口はまだ3cmだが、厚みが薄くなってきているとのこと。 麻酔を追加してもらった。
助産師さんに「ご主人お昼行くなら今のうちですよ」と言われ、嬉しそ〜うに夫は去っていった。私は朝から何も食べてないのに〜!
麻酔チェック、太ももの裏は冷たいコットンを当てられても冷たく感じるのに、表は冷たく感じない。本当に部分的な麻酔なんだなぁ〜不思議だ。
内側から肛門が押されるような感覚がし始める。
夫がランチに行ってしまい話し相手がいなくて暇なので、睡眠1時間・・・よく寝たー!目が覚めてNSTのグラフを見ると、張りは3分間隔。眠っているほうが規則正しく陣痛が来ており、順調に強くなってきているように見える。目が覚めてからはグラフがちょっと乱れてしまった。眠ってリラックスしているほうがお産は進むのだろうか?
<子宮口7cm> 13:10 痛みが増してきた。生理痛より痛いくらい。 麻酔追加。 助産師の内診。子宮口は6cm〜7cm。
麻酔をいれたばかりなのに陣痛の波が来ると結構痛い。生理痛の20倍くらい。骨を押されるような痛みとはこれか、というような痛み。骨の痛みは麻酔では取れないんだそうだが、ゆうたんを生んだときの無痛分娩はこんな痛みも感じなかったけどなぁ〜。
痛みの間隔も短くなってきて、収縮する感じと同時に、子宮口を押される感じが強くなってきた。この感覚も前回出産時は感じなかった。このあたりから急激に痛みも増してきた。
横向きになってフーッフーッと深く吐く呼吸をして痛みをしのぐ。もう夫と赤ちゃんの名づけを考えるような余裕はなく、夫の問いかけに答える余裕もない。
明らかに赤ちゃんがぐいぐい押してきている!赤ちゃんの頭に押されて骨も子宮口も広がっていくような感じがする。結構痛いが、声を出すほどの痛みではなく、呼吸でなんとかしのげる程度の鈍痛。助産師さんに肛門?会陰?のあたりを押し返してもらうと凄く楽になる。いきみのがしにテニスボールで肛門を押してもらうと楽になったとはよく聞いたが、このことか!!と納得〜!
<子宮口全開> 13:30 1度夫は外に出され、内診するとあっという間に子宮口全開とのこと。早!いよいよ分娩台の足を乗せる台に足を乗せる。I副院長も呼ばれてやってきた。出産準備が整ってから、また夫が中に呼ばれ入ってきた。立会いは妊婦の頭側からと決まっているが、分娩室の入り口は足側にあるので、夫いわく「部屋に入るときに見ようと思えば(私が足を広げている)真正面から見れたけどあえて見ないでおいた、これが最後のお産かもしれないから見とこうかな〜とも思ったんだけど」だそうだ。うーん、この緊迫感のなさ(笑)。じゃあ見とけばよかったのに、と私も思ったりして。
さっきから続けている長く深く吐く呼吸をする。鼻から息を吸ってスゥーーーーーーーーッと吐く。これをくりかえすように言われ、ひたすら長〜く吐いて吐いて吐く!先生や助産師さんに「いいですよーその調子ー」とほめられおだてられ、なが〜〜〜い深呼吸を続けた。子宮口をぐいぐい広げてくる感覚に合わせて、静かに息を長く吐くのがどうやらいいらしい。深呼吸で痛みを逃している最中、夫はずっと私の頭上で「頑張れー頑張れー」と励まし続けてくれていた。夫はずっと私の頬をさすって(撫でて?)くれていたので、さてその手を握ろうかどうしようか迷ったが、何も手を握り合って出産するほど甘いシーンにしなくてもいいだろうと冷静に判断し、やめといた(笑)。(←こんなどうでもいいことを考えられる程度にやっぱり無痛だったということだ)
さて、いついきめばいいの!?ゆうたんを産んだときに助産師さんに「素晴らしいいきみでした!」と大いにほめられた経験があるので、今回も素晴らしいいきみをしてあげるわよ!とやる気マンマンでいきみを指示されるのを待ちながら、とにかく深呼吸ばっかり続けていたら・・・。
「下向いて!赤ちゃんが出てきましたよ!!」とのI先生の声。この状況で上半身を起こして下を見ろと!?と思いながらもなんとか見たら、うわぁ、出てきてる〜〜〜。髪のぬれたクシャ顔の赤ちゃんが出てきてる〜〜!そして・・・。
<出産!> 13:37 2916g 無事女児誕生♪
なんと、いきみもせず!会陰切開もせず!深く息を吐いていたら、赤ちゃんが生まれてきたのだった。いきまなくても赤ちゃんって生まれるの!?聞いたことない。深呼吸だけで、あまりにもスルッと生まれてしまって、もうビックリ。
夫は「良く頑張ったなぁ〜」と言ってくれたけれど、私はそれより何より生まれた瞬間を写真にとってほしかったので、なんと私の産後第一声は「カメラ!カメラ!!」であった・・・。スミマセン感慨なくて・・・。
「とても綺麗な赤ちゃんですよ〜」とI副院長に取り上げていただいたマゴりんは綺麗なピンク色の赤ちゃん。早速希望のカンガルーケアをしてもらった。泣いていた赤ちゃんが、私の胸の上に乗せられると泣き止んで、どんどん落ち着いてきたのがとても印象的だった。
<経過観察> マゴりんはキレイにしてもらってから愛育病院オリジナルの産着を着せられて私の横に寝かせられた。小さくてかわいい〜!ためしに乳首を近づけたら、チュパッチュパッと吸う!すごーい!
助産師の診察が終わってからもう1度吸わせてみると、やはりよく吸う。20分くらいずっと吸っていた。
一段落着いて、おなかすいたー!と訴えたら(笑)、医療用栄養剤みたいなイチゴドリンクをくれた。粉っぽい味だけど、五臓六腑に染み渡るー!
私は出産後の出血量が多いらしく少し長めに経過を観察することになった。
15:00 両親・ゆうたん到着 母しか分娩室には入れないので、母に入ってもらい、赤ちゃんを抱っこしてもらう。ゆうたんを産んだときは号泣した母も、さすがに二人目だからか泣きもせず。
15:30頃、近くの分娩台から痛そう〜な声があがり、赤ちゃんの産声が聞こえた。母が「あんなに痛がってるなら無痛分娩も自然分娩も変わらないわよ」と言ったが、後日このとき出産した方は当日入院してきた自然分娩希望の方だったことが判明。そりゃ痛いわ。
16:00 赤ちゃん新生児室へ連れて行かれる。
<病室へ戻る> 16:10 点滴と麻酔を抜く。車椅子で病室へ戻った。昨日は空だった隣のベッドに新しく今日入院してきた人が既にいた。ということは明日出産か〜。仲良くなれるといいな♪
16:20 軽食が出る。パン2種、イチゴジャム、オムレツ、トマトとキャベツのサラダ、紅茶、生グレープフルーツジュース、抹茶アイス。軽食でこのボリューム♪ぺロッと食べつくす。
16:40 義母到着
17:00 両親帰宅
17:30 夫・義母・ゆうたん帰宅 来客全員帰ったのを見計らってか?すぐに看護師の歩行指導とトイレ指導があった。
隣のベッドの人と軽く挨拶し、少し話をした。話していくうちに、なんとこの隣人さん、mixiの愛育病院コミュニティで知り合ったばかりのネット上の知り合いということが判明!たしかにメッセージやトピックで「予定日近いですよね」とか「二人部屋にしました、あらあなたもですか〜」みたいな話で盛り上がってはいたのだが、まさか同室になるとは思いもしなかった。全室で二人部屋が二つしかないので、よく考えてみれば予定日が近ければ同室になる可能性は高いのだが、そんなこと知らなかったし。
というわけで、同い年ということもあり、お互いわりと大らかな(=神経質ではない)性格ということもあり、初対面で同室ながら一気に打ち解けたのだった。これは楽しい入院ライフになりそう〜♪
18:25 新生児室まで赤ちゃんを見に行った。明日の授乳時間までガラス越しにしか会えない・・・。産後5時間ですでに階段昇降が出来る自分の元気さに驚いた。
18:30 夕食。分娩当日と産後1日目はお部屋食。産後2日目からまたダイニングでの食事になる。
20:30 看護師訪床。 終わってからさらしとニッパーとサポーターをおなかや腰に巻いてこれでもかというくらいに締めまくった!
22:00 眠りに落ちる・・・。お疲れさま、私。お疲れさま、マゴりん。お疲れさま、夫。
<愛育病院の無痛分娩を終えて> やっぱり陣痛中に夫がそばにいてくれるっていうのが素晴らしい。とにかくゆうたんを生んだときに誰もいなくて孤独だったので、今回は夫とおしゃべりしながら陣痛時間を過ごせたのが嬉しかった。
立会い出産も、何しろ無痛なので、叫んだりすることもなく、夫もたいしたショックは受けていないはず。我が子の誕生を夫婦で迎えることが出来たことが何より嬉しい。
無痛分娩については、私の体質的に麻酔の効き方が4年前と異なるのか?病院違えば濃度も違うのか?理由は不明だが、愛育病院よりけいゆう病院のほうが痛くなかった!けいゆうの無痛は本当に産み落とす瞬間まで痛くも痒くもなかったが、愛育は赤ちゃんが骨や子宮口をぐいぐい押し広げてくる痛みをしっかり感じた(それでも実際の痛みに比べれば相当軽減されているのだろうけど)。ただし、同日出産した人の中には産み落とすまで全く痛くなかったといっている人もいたので、やはり体質によるのかもしれない。
また、けいゆうは自分で麻酔をコントロールできる(痛いと思ったら自分で麻酔を追加できるコントローラーを渡されるし、麻酔投与も自動的に行われる)が、愛育は痛いと思ったら助産師さんにナースコールして麻酔投与してもらわねばならない。なので、助産師さんの手が足りないとなかなか麻酔を追加してもらえなかったりすると聞いていて不安だった。でも、こちらから言わなくてもそれなりにこまめに麻酔投与してくれたので、その点は終わってみれば問題なかった。
計画分娩も初めてだったが、誕生日を自分で決めるということにちょっと抵抗もあり、躊躇もあったが、終わってみればベストタイミングだったようなので問題なし。個人的にはてんびん座(←12星座1モテる)の娘がほしかったので(笑)、その通りに出来てプチ満足である。
というわけで、3人目を生むとしたら、もう一度愛育病院で! (でもけいゆう病院が24時間365日の無痛分娩をするようになっていたら、近さをとってけいゆうにするかも)
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