(胸の中に溜まった感情に色と名前をつけるなら 疑いようもなく黒なのだろうけど)
俺が思っているほど世界の人々は この世界を愛しちゃいないことを知っている
それでも俺は、この世界を愛している
(黒く染まった感情にすべてをまかせてしまって 取り囲んだ世界のすべてを終わらせるような馬鹿な真似はしない)
俺は世界を愛しているんだ
(俺を異質たらしめる要素は 俺を普通たらしめる要素でもあるわけで)
そうしなければ、俺は生きられなかったから、仕方なく、しょうがなく 俺の生きている世界は、愛すべき価値のあるものなのだと 思わなければならなかったんだ
(この、黒い胸の中の塊に殺されないために)
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