遺書

2004年12月09日(木) U-幻 / part of story.Page 560 *

世界はとても広い
僕は世界を知らなければならない
目に見えるすべては有限であるが
心は無限である
それゆえに、僕の心は体に合わないことを求めるだろう
それが、すべてを知ることと言うこと
無限の心と有限の体
飛びたてるのは心だけで
体は地に落ちて苦しむよ

世界はとても広い
僕は世界を知らなければ成らない
体が動かなくなっても
知ることができたら最高だと思う

ただ、ただね。僕は此処で寝転がっているだけで世界を知ることが
できないだろうか、できないだろうな。
いや、できるかもしれない。
と、考えていたんだ。

もしかしたらできるかもしれない。
ここにすべての空が流れているなら
空に触れつづければ僕は世界を知ることができる
とても広いこの世界を

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花は此処に咲いていた
歩いて何処かへ旅する必要もなかった
ああ、僕が消した現実と幻想
すべて花のせいにして僕さえ消え去りたいくらいだ

「僕のすべてを終わらした花
 現実世界に咲く花
 幻想世界に咲く花
 ふたつはひとつだった
 …ひとつだった
 それ故、花は生き残った
 世界のすべてを消した後
 此処に咲いたと言うならば
 僕は終わらせなければならない」

刈り取る必要もなく
花の根の部分にある心臓に
キツい衝撃を与えた

戻ってくる熱情と情熱
右手に現実
左手に幻想
僕自身どちらでもなく
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