生まれたとき、僕は死んでいた 十八の僕の最後は戦いを終わらせるために死んでいた その後僕のときは逆行し、一日単位に消滅への道を歩んだ
僕の願いを聞いてください 途方もない願いを聞いてください
飾らない世界に花を添えてください 埋葬世界を掘りおこさず放っておいてください 空想世界を実現せずにそこへ置いてください 二度と触れられないようにしてください もう誰もつかめないようにしてください
そしてこのまま僕を殺してください 誰にも見つからない場所に枯れて行くことのない花を そこに僕を埋葬してください。 空想さえ及ばない世界の下 触れられない世界の下、誰も僕を掴めない。
僕の願いはそれだけです 終わらない戦いを終わらせて眠ります その次に、命を奪って花と共に終わらせてください
触れられない逆行 すでに枯れていることから始まる 掴んもうとする手は遠ざかる 僕の消滅は特殊で、前提がないため空想も及ばない 誰も知らない世界へ 僕は、進んでゆく
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