遺書

2004年11月04日(木) 世界葬儀

生まれたとき、僕は死んでいた
十八の僕の最後は戦いを終わらせるために死んでいた
その後僕のときは逆行し、一日単位に消滅への道を歩んだ

僕の願いを聞いてください
途方もない願いを聞いてください

飾らない世界に花を添えてください
埋葬世界を掘りおこさず放っておいてください
空想世界を実現せずにそこへ置いてください
二度と触れられないようにしてください
もう誰もつかめないようにしてください

そしてこのまま僕を殺してください
誰にも見つからない場所に枯れて行くことのない花を
そこに僕を埋葬してください。
空想さえ及ばない世界の下
触れられない世界の下、誰も僕を掴めない。

僕の願いはそれだけです
終わらない戦いを終わらせて眠ります
その次に、命を奪って花と共に終わらせてください

触れられない逆行
すでに枯れていることから始まる
掴んもうとする手は遠ざかる
僕の消滅は特殊で、前提がないため空想も及ばない
誰も知らない世界へ
僕は、進んでゆく


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