わたしは空を眺めた。崩れ落ちたわたし達の街それの残骸の上にはわたし一人。歩き出す前にさようならの代わりにわたし達は歌を歌った。風はただ吹いているだけ、だけど高い笛のような音。海はただ言ったり来たり、だけどそれは何かに聞こえた。その声も時がたてば消えた。旅立ちの時はやってくる。街の瓦礫の上で歌ったわたし、わたしは何を見たんだろう。