TWILIGHT DIARY
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2004年02月23日(月) すみません立ち読みで...『猫の建築家』。。

今日は朝から大雪。
先週の内に、折角、車道はアスファルト状態だったのに、また真冬に逆戻り。
中島公園の木々は、真白く重い雪でうなだれて、クリスマスツリーのよう。

昼間に一度仕事で出かけたのだが、車の渋滞がひどい為、
家に戻らずに街なかで次の仕事までの時間を過ごす。

いつもはあまり行かない紀伊国屋まで足を伸ばして、私にしては珍しく立ち読み三昧。
大概、本屋には買う本を決めてから行くのだが、今日は違う。
夕食前にコーヒーを飲むために軽く読める本でもと本屋に入った。。そんな感じ。

私にとって、お茶しながら読むのが大好きな杉本秀太郎の新しい本でも出ていないかなぁと、評論や古典、エッセイの棚を探すが、うーん、残念ながら、ない模様。

日本文学の棚を眺めていたら、森博嗣著「猫の建築家」という絵本が気になり、開いてみたら、結局最後まで読んでしまった。
佐久間さんという人の絵もすごくいい。

本当の「美」とは何かと探して街中を彷徨する建築家の猫の物語。

何だろうこの感じ、いいなぁと思いつつ、買おうかなぁと思ったが、全部読んでしまった為、なんだか買わずに終わってしまった。

それにしても、真実の「美」とは何かを追い求める話はどうしてもマンの「ベニスに死す」を思い出す。
映画の方は音楽家が主人公であったが、命掛けで必死に作った人工のものよりも、自然美の方が圧倒的に美しいというのは、当然ではあるのだが、芸術家にとっては残酷なほどまでの「現実」だと思う。

ただ「美」の問題よりも、「芸術」とは?と思う時、
それは「美」だけを取り上げる問題とはまた違い、誰かに「何か」を感じさせる「何か」がなければ成り立たないのではないかと思う。

そういえば、「醜いものを醜いと感じさせるのも芸術なのだよ」と、美術の時間に先生が言っていたなぁとふと思い出したものである。

「ベニスに死す」の中で死んでいく芸術家は確かに醜いが、それを観る人は感動する。
それはもしかしたら人の生き様に対する感動だろうか。
だが間違いなくそれは作り物の物語であり、自然美ではなく皮肉にも人工の醜さに、人は共感し感動するのだと思うのである。

今度は買おう。『猫の建築家』。




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izumi [HOMEPAGE]

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