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■ 「深い青い海」戯言。。。
演出の戯言 大事なモノはわかっているけれど、それをどう使いこなしたらいいのか、どうしたらいいのか、演じるって楽しいけど難しい。 自分を殺すのか、自分を失くすのか、役になり切るのか、俯瞰した自分でコントロールするのか、体験を利用するのか、 実は答えなんかない、表現の頂上に向かうルートは様々ある。自分の道を切り拓いていくのだ。 だのに「わからない」これが万能のワードのようになっている。 なんでもわかりやすく、そういう世の中でわかりにくいものは敬遠され、淘汰され、いつの間にか、 そのことを考える筋力・能力すらも失われていく。わからないは、責任をとらなくていい、という言い訳でもある。 だから蔓延る。…実はコロナよりこのまん延の方がよっぽど問題かもしれない… でも表現者は「わからない」で済ませていてはだめだ。「わからない」を当たり前にしてはだめだ。 考えることが必要だ。そもそも俳優になるということは、一度きりの人生で、何万通りもの人の人生を歩める権利を手にする(人じゃない場合さえもある)ということだ。そして観る人の人生を豊かにしちゃったり、たまに救っちゃったりもする。なんと贅沢な仕事だろう。だから考えなければ。 そして考え、試し、失敗を重ね、自分と向き合いながら、自分が扱う、自分が操る「人」のことを全方位から理解しよう努めるのだ。わからないを味わい、自分の心と身体を目一杯使って舞台上を生き、相手役と交流する。 そして観て下さる方々の一日を特別なものとする。 愛情と孤独、そして絶望と希望の物語。 希望とは程遠いこのコロナ禍での生活の中で、 あえて、人と接触をすることで人を感動させる職業を生業にしようとする彼らだ。 自分も仲間も、他人も、みんな最高の教材だ。深入りすると面倒なこともあるけれど…、 今日この日この時この場所を選んでくださってありがとうございます。 長い長い心の旅路、どうぞ舞台上の彼らと共にお楽しみください。 藤井ごう
2022年02月19日(土)
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