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■ ゑほう巻き第一回公演戯言。
演出の戯言
親八さんとは、朗読劇「父と暮せば」を大切に育てながら、 別役実さんの「海ゆかば水漬く屍」「マッチ売りの少女」を舞台化し、 今回のゑほう巻きでは、かつてのラジオドラマの名作を舞台にかけるという挑戦に参加させてもらった。それも長い期間をかけながら熟成させる、 昨今の大量生産大量消費の風潮の中ではなかなかできないことだ。 そして取り上げる作家さんの筆圧、それは戦争、戦後から随分と遠くに来てしまった僕らでは達しようのないもので、経験に裏打ちされた強さがある。想像力を逞しくしなければいけない。もちろん「声」が武器のみなさんにとってもそれをただ読むのではなく、血肉化して臨むというのは、なかなかに手強い。ある種色んなものに恵まれて軟弱になっている身体の芯で掴まえて「その場を生きる声」に届くのかへの挑戦は、とても豊かである―
藤本義一作「トタンの穴は星のよう」。発せられる言葉に耳を傾けてください。 阿木翁助作「夜の河」。耳と眼をこらして観てください。 きっと当時の風景、空気、人間が蠢いてきますから。
本日はご来場ありがとうございます。 最後までごゆっくりお楽しみください。
藤井ごう
2021年10月10日(日)
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