再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 『島』最後の旅へ。

『島』のGPを沢山の生徒や、関係者に見守られて終え、今、1月初旬に演る企画で毎週末稽古に来ているので、全く地方感がないのだけれど栃木県は足利で最後の旅の初日を迎える。
思えばこの作品をやっている事だって、新劇に重心を置いていることだって、全て、この足利での12年前(一回り!)の演劇大学の修了公演の演出に端を発している。もちろん、今回の実行委員会公演も、その時の面々が多く参画してくれている。
GPはいい客席と、力の抜け具合で今回の新たな旅への出発の予感に満ち、
初日は新人君が客席の力を大いにもらってジャンプする。地元の方々とこの作品の広がりと奥行きが出会って、トリプルコール!いい初日ではあった。
…まだまだ良くなる部分は多けれど。
大千穐楽までのカウントダウン19!
出逢いの機会を作ってくれてありがとう。ご恩返しは、今回は一月のプロアマ公演かな。
こちらも今週は『島』でお休みだった分、ここからグッと立ち上げていこう。
公演班は一路静岡へ。
私も2日目静岡へは行く予定、
思えば先週末は『オールライト』を観に『島』の通し稽古後、酒を片手に決起しているチームを尻目に鳥栖へ移動、一瞬だけ熊本の温泉宿で大ベテラン舞台監督さんの笑顔に育まれている公演班と一献、
その後東京を通り過ぎて足利、一月公演に向けての稽古。
そして『島』@足利。
お陰様で1箇所に留まらない生活を続けさせてもらっている。
一夜明け、昼に最近私ブームの蕎麦屋で食して、
渡良瀬川を眼下に眺め、
信じる、とか、ウソ、とか、ホント、とか、物語には必須で、でも、そのことに日常で心が動かなくなるとしたら。。逆に、執着、とか、嫉妬、とかって物語を動かす強い動力なんだな。。と改めて考えたりしながら、
東京戻って今月下旬にある『ロミオとジュリエット』の稽古。若さ故と言われたりするが、全体を見て、普段を対象化するにとても長けたホン←だから何百年と演り続けられるわけなんだが。とにかくシーン最後まで。
そしてダスの修了公演も、まもなくホン決まる。

2018年11月05日(月)



 読み直し、組み直し、無限大に派生する。

さて、『キネマの神様』を終え、
オールライトを旅出しし、
学校と養成所を行き来しながら、
『島』最後の旅への稽古。
オールライトもそうなんだが、上質な作品が終わらざるを得ない、または終わらせるってもったいないよなぁとつくづく思いながら(まぁそれが新たな作品を生み出す原動力となっていればよいのだがきっと。)、
今回は、一役完全に若手に移行して、
まだそれはうまくいってはいないのだが、
何しろ、現場と、そして本人のガムシャラさが際立つので、また全く同じではない物語が、新たな新鮮でかつ、貪欲な物語が展開しつつある。
本当に、島の世界の中で言われることだが、

その本人の、

どうしたいか

が、舞台という空間では大きい。
上手い下手、ではない。
伸びようとする意思が、他を変える。
出来ないことに苦しいけれど目を向ける姿が、現場を変える。
なので、振付をこなすことで安定させた以前を凌駕する今がそこにある。
そしてその世界を生きる『楽しさ』みたいなものが、プレッシャーを越えて現れたら、尚よい。
稽古場はいろんな意見が千々乱れ飛んで、
豊かだ。
やってみせてもプライドで見たことにするのとは違う(笑)
もっともっと奥行きのある世界へ。
客席に対して開いていくのだ。
そして2日のGP
4日、足利にての実行委員会公演から始まる。

何しろ読み直すに、組み直すに適したよくぞよくぞ練られた世界。
文化庁関連で、読まねばならない戯曲が多くあるにもかかわらず、
新たなメンツの新たな行動が次にどのように
派生してしまうのか、なんて正当な理由でありながら、
作家さんの元々の熱量+劇団の持っていた叡智
によって、何度も何度も咀嚼するにたる台本を、どうしても読んでしまう今日この頃、
『島』あと20数ステージ、充実の舞台に。

2018年10月20日(土)
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