再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 何しろ、夜が恐ろしいくらい。

夏の怪談か、とゆうくらい、
「キネマの神様」夜公演の売れ行きが悪い。
でもこれは今に始まったことではなく、新劇において夜公演は、最早風前の灯、でも、やらないと、新しいお客様の獲得も難しくなるわけで、
昨年の「アトリエ」も、最終盤、
もう、言わば一人売りをしていた。

稽古場は連日、口角泡を吹飛ばしながら、
原作ありきの世界観を如何にこちら側の裁量に魅せられるかどうか、
コンセンサスがとれているようで、
落ち着きたい人たちとの闘い。
新しい面々が、頼りどころの方々と化学反応を繰り返してくれるので、
本当に、全体の一歩が踏めるかどうか、
ここに、個人のスタイルやら、やり方(集団において)を見せられても、何にもならないことを、どう払拭できるか。
稽古場全体の雰囲気は、とても良い。

そしてこの時期に稽古の休みをもらって費やしている夏のWSは、少しずつながら実を結び始めたところで、終わり。
次の在り方を模索する。

兎にも角にも、
存在する!
とゆうことに終始する夏。
全てが、いい本番のためになれば。

とゆうわけで、
夜公演、惨憺たる有様、
どうか、脚をお運びください。

2018年09月08日(土)



 「キネマの神様」朝日新聞掲載

人と人がつながる場所の大切さ 「キネマの神様」演出・藤井ごう

原田マハの小説「キネマの神様」を元にした同名の舞台を青年劇場が上演する。閉館の危機に陥った名画座と、そこに集う老若男女の奮闘を綴(つづ)った温かな話。演出の藤井ごうは「人と人が生でつながり合う場所の大切さを描ければ」。
 過去の傑作などを流す名画座。かつて様々な場所でにぎわいを見せたが、今は少なくなった。作中の「テアトル銀幕」も消えていこうとする一つ。だがここではある奇跡が起こる――。
 俳優養成所などで講師を多く務める藤井は、時々若手に問う。「人の人生を数時間、劇場の暗闇に軟禁することの重大さが分かっているか」。同じ空間に集まるからこそ、演じ手も観客も真剣になる。真剣ゆえに生まれる何かがある。演劇人としての確信だ。
 「作品と客席が結びついて、ものすごい空気になることがある。映画館にも劇場にも、神様はいる」
 14〜23日、東京・紀伊国屋サザンシアターTAKASHIMAYA。03・3352・7200(同劇場)。(山本悠理)

2018年09月07日(金)
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