再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 サロン劇場朝日新聞掲載。

俳優の村松英子が、三島由紀夫とオスカー・ワイルドの小品を構成して朗読するサロン劇場の語り芝居「冬に想(おも)う」(藤井ごう演出)が28日、東京・目白台の和敬塾内「旧細川邸サロン」で始まる。
 サロン劇場公演は14回目。採用するのは、13歳の三島による「酸模(すかんぽう)」、ワイルドの「わがままな大男」など。耽美(たんび)主義の担い手の作品中、心温まるものを集めたという。「『酸模』は純粋と俗物の対比の中で、純なるものの美しさ、純の勝利を描く。美しい三島文学の原点です。『わがままな大男』の影響を感じます」
 娘の村松えり、二木てるみも出演、鈴木章浩のフルートも加わる。セリフと音楽による「晩秋の四重奏」だ。「夢かうつつか。演劇とは夢のようなもの。ないがしろにされがちな言葉の美しさを重視して、夢を描こうと思います」。えりは「私自身、参加できることの喜びを表現でお伝えしたいです」。
 12月3日まで。5千円。開演時間などは03・3945・5384(同劇場)。(米原範彦)

2017年11月17日(金)



 サロン劇場毎日新聞掲載。


 村松英子が主宰するサロン劇場公演が、28日〜12月3日に和敬塾サロン(東京都文京区目白台)で行われる。
「冬に想う」がテーマの「語り芝居」。村松が演劇上の師と仰ぐ三島由紀夫が愛したオスカー・ワイルドの童話「わがままな大男」などのワイルド作品と、三島が13歳で書いた「酸模(すかんぽう)−秋彦の幼き思い出」を村松と長女の村松えり、二木てるみが語る。演出は藤井ごう。「酸模」は脱獄囚と少年の触れ合いを描いている。「無垢(むく)の塊の少年に囚人が心打たれます。少年に代表される純なる者と慣習から抜けられない俗な女親たち。純なる者と俗なる者の対立が描かれた三島先生の作品の原点と思います。『わがままな大男』は先生が一番好きな童話だとおっしゃっていました」と英子は話している。サロン劇場は2年ぶり。「サロンなので、悲劇は上演しません。コメディーやほのぼのとした作品をレパートリーにしております」 問い合わせは03・3945・5384。【小玉祥子】

2017年11月16日(木)
初日 最新 目次 HOME