再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 Ring-Bong『逢坂〜めぐりのめあて〜』パンフ掲載文。

演出の戯言

資料を漁っていて、坂口さん演じる松田のモデル、巨怪正力松太郎に宛てた文章に出逢った。
「あなたは四人の偉大なお子さんをお産みになりました。長男は読売新聞、次男は読売巨人軍、三男は日本テレビ、そして四人目は目下妊娠中とも言うべき、原子力平和利用。そのうち最も冠たるものは原子力平和利用になるであろうが、われわれ野球ファンは、次男坊をいちばん愛しています。」
昭和33年ベースボールマガジン社の読者からの投稿欄。現在平成29年、四人目の扱いは未だならず、持て余し、でもコントロールできていると誰かは言う。次男坊は僕も大好きだけど…。
この作品は史実を基にしたフィクションではあるが、市井の人々の言葉に、僕らはー
どんな今を過去から学び、
どんな未来に繋げていくのか。
どんな歩を進めていくのか。
山谷典子は不器用に問いかけ続ける。
その思いに俳優陣が身体と心を費やし世界を構築する。
その小さいけれど確実な一歩は、
いつかの大きなウネリに繋がっている。
そんな事を思いながら、世界の深度(進度)を増すために、日々稽古を重ねている。
本日はご来場ありがとうございます、
狭い所で恐縮ですが最後までお楽しみください。

藤井ごう


2017年02月13日(月)



 逢坂とか、養成所とか、

Ring-Bong『逢坂〜めぐりのめあて〜』
は、初日開けてから、マチネスケジュール続きでなかなか顔だせず、末の養成所の稽古、
微動だに進まない感じが可笑しい。
早く結果が欲しいメンツと、結果よりもっと深く肚で出会うべき、考えているべきことのこちらからの要求。他人に正解を求めても何も得られないし、他人が正解を持っているとも限らんではないか。自ずから考えるのだ、考え方は、イロイロヒントがズーッとこの一年かけて出されている。それに、そもそも結果ってなんなのだ?(動きと音を決めてくれってことか?)
ここでの深い自分との向き合いが(つまりここまでの限界を知ることや←でもそれって自分で定めてしまっているだけなのだけれど、キチンと相手を見ることができない自分とか)、この先の在り方を生んでゆくのだから。こっちもジックリ付き合う。
もう一つの学校も、
前段階の稽古を積んだので、台本へ。
こちらの全体像は稽古しながら作っていこうと思っている。
『逢坂』2日目3日目は、演出助手のM子から報告もらいつつ、
土曜日ソワレ、三公演ぶりに。
そのまま日曜日マチネと観て、次日小屋入り後チェック。
日曜日、稽古初日に話した通り、
松田とその周りの幼馴染三人が中心のようだけど、登場人物八人の群像、協奏曲。その片鱗がキチンとある。
これがいつも通り自由、である為には、いつも以上の準備と、相手への信頼が必要なのだな、と、元々先生みたいな存在であった坂口さん中心の座組みとモノづくりしつつ、
養成所の在り方を再確認する日々。
観てくださった方々との久しぶりの再会などもありつつ、今日の一番は、蕎麦の刺身!…演出助手のお疲れ様会。明日からもよろしく。

なんだかんだと、711でマチネの連打は、それはそれで集客に苦しんでいる会もある模様。
是非、下北沢へ。

2017年02月05日(日)
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