再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 Ring-Bong『逢坂〜めぐりのめあて〜』初日。

『逢坂』小屋入りから、すっかりと和やかに進む。
終盤ある所で入ってくる音楽の在り方がどうもまだ合わないけれど、
時間をかければいい。
小屋入り日は、歯医者→プール→病院→稽古→小屋入り点検(終わり間際)
と、訳のわからない分刻みスケジュールで、
こうゆう場合、いつもとは行かず、間走り回る羽目になるし、こうゆう時は、しゃあしゃあと電車も止まるのである(汗)、なんとか、予定より20分程の遅れで美術、照明チェックに間に合う。
暗闇での本日初食事、無味…
二日目、丸一日かけて場当り。頭からゆっくりと。
芝居もだけれど、転換がかなりの作品ペースを握るので(僕の作品はどれもまぁそうなるのだけれど)、キャストスタッフ総がかり、変な隙間や、
ここは暗転だから待てを作らずに、闇も作品の、物語のキーの一つ。
…何度か私作品に出た事のある俳優さんらが、こうゆう時は自主的に動いてくれるので、非常に力になってくれる。
芝居から転換から、裏の処理まで、
狭い空間を運動会のそれのような2時間弱の旅。
予定より少しオーバーしてテクニカル終了。
四日ぶりに乾杯を俳優さん、スタッフさんとしつつ、明日の作戦会議。

初日は13時からGP、
作品の流れ的には2日空いた分の粗が見えるけれど、
そこは最終確認で。
こうゆう極狭空間は、楽屋から袖から舞台上、調光室までの集中力が一つになれるかが大事だ、楽屋の一声すら、舞台上の静寂を破ることもある。
袖の物音で、広がった想像力を現実に返してしまうこともある。

チームワーク含めて、繊細に、大胆に。
初日。超満員。
初日のイロイロ(キンチョーとか、ハカリアイとか、細々したワスレモノやら)あるけれど、客席の熱と温かさがいい運びを生んでくれる。
会場後ろ目、暑すぎてすみません。
途中からはグッと一体化して進んだ。
まぁ、よい初日。
来てくださった多くのお客様も交えて、
初日乾杯は@今成。
先日お祝いの会を開いてくれた椿組さん(現在今月末スズナリの作品(作演・瀬戸山美咲さん)の稽古隙間に)面々、親八さん、太平洋食堂チームなどなど。
他にもサロン劇場でご一緒した俳優さんも。

明日への宿題もちゃんとある。
明日は小屋入りチェック、場当り。
(私はそこまでしたら、別の稽古ダブル。。。)

未見の方、是非711へ。




2017年02月01日(水)



 『逢坂〜めぐりのめあて〜』朝日新聞。

水曜日から『逢坂』始まります。
以下は、朝日新聞夕刊に掲載された作品についての取材です。
まだまだお席あります、是非お越しください。

 
新人、中堅の演出家に贈る第19回千田是也賞を今月、受賞した演出家の藤井ごうが2月1日に始まる演劇ユニットRing―Bong(リンボン)の「逢坂〜めぐりのめあて〜」の演出を担う。
 藤井は文学座付属演劇研究所出身。演出家の故高瀬久男に師事、現在はフリーで活躍。人の心に焦点を当てる演出に定評がある。
 「逢坂〜」はRing―Bong主宰の山谷典子作。1920年生まれで、同じ坂を上って登校していた男女3人が戦争や54年の第五福竜丸事件を機に運命が変わり、翻弄(ほんろう)される。反核運動や反米感情を抑えるためにメディアが原子力平和利用キャンペーンを展開した不気味さも描く。
 稽古場をのぞいた。役者たちが台本を読んだ後、藤井が丁寧に点検する。「ここは狙いが見え透いてはいけない。鉄のように装う」「お互い探り合っている感じ。感情的にならない」など、心理の裏側まで深めていく。
 藤井は「人間が何かを踏み越えてしまう瞬間に興味がある。殺人や、徒党を組んで凶暴化するとか、踏み越える一線に焦点を当てたい」と言う。今作品も3人の幼なじみの運命が変わる分岐点に注目、「なぜそうならざるを得なかったのか丁寧に描きたい」。
 演出で大切にしたいことは「劇は全てが虚構ですが、一瞬のやりとりや場面に真実がある。そこを取り出したい」と言う。
 山谷のほか、坂口芳貞、亀田佳明らも出演。12日まで、東京・下北沢のシアター711。当日4200円。華のん企画(070・6984・3678)。(山根由起子)


2017年01月29日(日)
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