傷は何処からもはじまらない。 すべてはわたし。 すべてはわたし。 ハンバーガー。 雨はすべてに含まれている。 ざらざらと塩がにじみだす。 わたしたちそこから生まれたの。 女はかわいた声で云う。 そしていまかえりはじめたの。 世界はあなた。 けれどもすべてはわたしなの。 塩の音がしだいに大きくなる、 僕はチーズバーガーについて考える、 あの頃僕らが会うたびに食べていたもの、 +++++ 「ひとつのテールランプのなかにはひとりの女がいて女は双子を出産しているの。 たいていの車にはテールランプがふたつあるから ふたりの女がいてよにんのこどもが産まれるのよ」 「殖えつづけるのだね、」 彼女は肯く、 「そしてわたしたちはこの渋滞からいつまでも抜けられないのよ」 +++++ たいようにはけしてとどかないわ、とうたいながら 彼女はあたらしい道路でけんぱをする。 この足跡をめぐって将来博物学的な大議論がおこるの、と彼女は云う。 +++++ そのピクルスはとても小さな予言のように椅子のしたに捨てられていた。
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