活字中毒のワタシの日記

2017年09月23日(土) 棚橋弘至『全力で生きる技術』★★★★☆


棚橋弘至『全力で生きる技術

全力で生きる男、100年に一人の逸材、プロレスラー棚橋弘至さんの著書。

棚橋弘至はなぜ新日本プロレスを変えることができたのか』を出版後、話題になり、具体的なアドバイスを求められることが増えた。それらの回答をまとめたものが本書。

なのでありがちな悩みに対して、棚橋流のアドバイスが続く。

モチベーションをあげる二つの方法
・幸せのハードルを下げる
・もっと頑張っている人を見る

「『誰にも期待されない時間は無駄ではない。』(p95)

「いつも考えていると行動に移せる。」(p99)

「どうしてもかなえたい目標があるときは、紙に書いて壁に貼るといい。」(p146)

「その時期は『鉄の意志』と書いて壁に貼り、自分のブログにも『鉄の意志生活突入!』と書く。自分の『無意識』にはたらきかけておくのだ。(略)ダイエット期間はそんなことを繰り返しながら、節制を続けていく。」(p147)

この辺り、とても刺激になりました。

「人間が日々の生活のすべてを『意志の力』でコントロールするのは限界があると僕は思っている。
だから、無意識のゾーンに『やりたいこと』『覚えたいこと』『考えたいこと』を入れておく。すると必要なときに浮かんでくるのだ。」(p)147

さっそく、携帯の待ち受けを「高峰秀子さん」と「棚橋弘至さん」に替えてみました。目にするたびに、こうありたいと思えるように。

「この『話のネタになる』という考え方も、日常生活で使える受け身ではないだろうか。どんな経験であっても、こういう捉え方をしていければ無駄にはならない。」(p178)

「人生に無駄なものは何もない。敗北も、失敗も、若いときにやらかした苦い記憶も、すべて今日を生きるエネルギーに変えていけるのだ。
うまくいかなくてもいい。それは間違いなく素敵な『話のネタ』になる。」(p179)

「あと、ファッションにはもう一つ『筋肉』という大事な要素がある。極端なことを言えば、筋肉さえあればシンプルなTシャツだけでもカッコいいのだ。筋肉こそ最高のオシャレで、せっかく高い服を買っても体型がいまひとつだとオシャレには見えない。」(p193)

「完全におせっかいだけど、ファッションにこだわってほしい。そして筋肉にこだわってほしい。」(p193)

ここも共感。
数日前から始めたスクワット、継続中。

Tシャツでもおしゃれな体になりたいから、待ち受けの割れた腹筋に励ましてもらいながら続けます!

棚橋弘至『全力で生きる技術



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2017年09月22日(金) 棚橋弘至『史上最強のメンタル・タフネス どんなことにもびくともしない「心」が手に入る』★★★★☆


棚橋弘至『史上最強のメンタル・タフネス どんなことにもびくともしない「心」が手に入る

とにもかくにも、「疲れない男」棚橋さんの元気な、でも現実的なアドバイスに、励まされます。

「人のメンタルは、乗り越えたプレッシャーの数だけ強くなります。」(p15

「あれが悪いこれが悪いと、他の人の責任を追及している余裕はもうありませんでした。下がり続けるビジネスを回復させるのには、すべて自分が責任を負うというくらいの意識に切り替えようと決意しました。」(p17

「つらい経験は、メンタルを強くする絶好のチャンス。ツイてないどころか、むしろラッキーなのだと。」(p18)

「負荷も何もないのに勝手に心が強くなるなんて、そんな都合のいいことは起こりません。心が壊れるほどのつらさを味わい、そこから回復するときにはじめて心は強くなる。つまり、つらい経験は心を強くするために欠かせないもの。言ってみれば、つらい思いは『心の筋肉痛』なのです。」(p19-20)

気持ちが前向きにならない時。
「やることはひとつです。それは、いまの自分の気持ちに『全力』で正直になること。それだけです。
たとえば何かうまくいかないことがあってクヨクヨしているなら、全力でクヨクヨすればいい。落ち込むことになった明確な原因がないときも同じです。朝起きて何もやる気が起きないなら、『今日は絶対に何もしないぞ』と決めて全力でダラダラするのです。」(p43)

「落ち込むときは、全力で後ろ向きになってください。中途半端でふり幅が小さいのが一番ダメです。」(p44)

マッサージのおばちゃんの言葉
「プラス思考もいいけど、それでは問題は解決しないわよ。まずすべてを受け入れなさい。そうすれば次が見えてくるから」(p46)

「人は環境に順応する生き物です。最初は人前が苦手で萎縮していても、それがあたりまえの光景になれば、いつのまにか普段の力を出せるようになります。」(p89)

子どもたちにも読んでほしい。
きっとしんどい時も前進する勇気を与えてくれる本だから。

棚橋弘至『史上最強のメンタル・タフネス どんなことにもびくともしない「心」が手に入る



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2017年09月14日(木) 鈴木尚子『賢いクローゼット』★★★☆☆


鈴木尚子賢いクローゼット

クローゼット改善を目指して読んだ本。

「洋服のスタイリング力と片づいたクローゼットのふたつは、自分なりのおしゃれを確立するために、どちらも切り離せない大切な要素」(p8)

「おしゃれの近道は、まず自分自身をよく知ることに尽きます」(p9)

「若々しさを保つことは、10代、20代のような若い恰好をし続けることではなく、老いをカバーするように計算した装いをすることなのです。」(p43)

選ぶのが楽になるママのキチンとセットを用意すると楽になる

「『賢いクローゼット』には、着たいアイテムだけが並んでいるべきです。」(p56)

「自分の骨格タイプを知っていると、服選びに迷わなくなる」(p61)

「自分のベーシックカラーを決める」(p72)

「私のおすすめは、コーディネートのキャンバスとなるトップスとボトムスのベースカラーをまず選んでしまう方法」(p73)

「バッグと靴にはバリエーションを」(p204)

「髪がペタンとしていると老化印象が一気に加速する」(p220)

これが一番響いたかも、、、。確かに、本当に、そう!
心がけます。

鈴木尚子賢いクローゼット



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2017年09月13日(水) 茂木健一郎『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』★★★☆☆


茂木健一郎『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方

すぐやる人になりたい!と思いつつ読んだ本。

「深く考えないほうが、うまくいく!」(p21)

「あまり深」く考えないことを習慣化することです」(p21)

「習慣化のためには、『自分が何か特別なことをやっていると思わない』という『脳の脱抑制』が大事になってきます。特別なことをやっていると意識することで、脳が身構えてしまうからです。」(p21)

「目の前の努力を『頑張る行為』と意識せず、何も意識せずに行えるよう『習慣化』することが成功への近道ということになります。」(p23)

「基礎体力がなくなると、人間はやる気が落ちるばかりでなく、いろいろな言い訳をするようになります。」(p38)

TEDへのチャレンジ。
「毎日何かを工夫して、健全なプレッシャーを脳にかけることは本当に大切だと改めて感じたのです。」(p44)

「自分で自分に課す『自分からの制約』は、逆に脳のモチベーションを上げる行為となるのです。」(p45)

「時間とは圧縮する、つまりやることの密度を濃くするほど、内容の質が高くなると言われます。」(p45)

「人間は、一度『やらされている』と受け身に感じてしまうと、脳が抑制されて前頭葉を中心とする『やる気の回路』がなかなか働かなくなるということが、脳科学でも証明されているのです。」(p113)

「脳は、『自分の課題だ』と実感した時に初めてやる気を出します。」(p115)

「自分のやっている仕事にどれほどビジョンが持てるかによって、人のやる気は変化するのです。」(p181)

「実際に分かれ道に立って、どちらを選ぶべきか迷った場合には、ぜひ一度、『世の中に役立つ自分』を想像してみてください。」(p182)

この考え方は役立ちそう。

アインシュタインの言葉
「何かを学ぶためには、自分で体験する以上にいい方法はない」(p199)

何事も、やってみることから。

茂木健一郎『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方



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2017年09月11日(月) 堀川波『実家スッキリ化』★☆☆☆☆


堀川波『実家スッキリ化

読んでいて、こんなにムカムカしてきた本は久々。
外的コントロールがそこかしこに満ちていて、苦しくなりました。

この方は、実家が自分の家なんでしょうね。
自分の家だから、自分がコントロールしてもいい、すべきと考えている。
年に二回しか行かなくても(帰るという言葉を私はあえて使いません)。

「ひとつひとつが家族のヒストリーなので、母は捨てると怒るし、寂しがります。片づけを始めた当初、私がゴミ袋に捨てたモノを取り出して、『これはまだ使える』『今使ってるの!』と理由をつけては捨てさせてくれませんでした。
しかも私が実家から東京の自分の家に戻ると、『あれがなくて困ってる。どこに片づけたんや』とケンカ腰の電話がかかってくることさえありました。」(p42)

「モノを捨てるイコール寂しいという気持ちもわかるのですが、これから10年、20年先を考えればそうも言ってられません。勝手に捨ててしまいたいところをぐっと我慢。両親に『捨てる?』と聞くと拒否反応を示すので、『これ、要る?』『使ってるの?』と、言葉に気をつけながらの確認作業が続きました。」(p42)

「捨てるのを渋る母に効いた魔法の言葉は『もっといいのん、買ったるから!』」(p42)

「『なくても困らない』モノは『捨てるべき』モノ。」(p71)

「本当に大事なのはモノの量ではなく質」(p98)

「私の理想は家にあるモノすべてを使う暮らしです。」(p99)

「そこで私の『片づけブーム』が家族に新たな風を吹きこんでいます。
親にとってはありがた迷惑な話ですが、やっぱり楽しみ(作業)があったほうがいきいきとした気持ちになれるのではないか。両親と同じ時間を過ごしながら、そんなことを考えました。」(p101)

「今ではプロフィールに趣味は実家の片づけと書こうかなと思うくらい楽しんでやっています。次に帰ったときは、カーテンを替えようかな、タオルを買い替えようかな、なんて考えながらみんなが帰りたくなる実家を作っていきたいと思っています。」(p102)

お盆と正月の年に二回ほどしか帰らない

「『家族を思ってやってるんだよ』『片づけが好きだから趣味でやってるんだよ』というアピールを忘れないことがポイント。(略)
親は『あんたも、飽きずに好きね』という感じで私を見ていると思います。正直なところ、本当は片づけなんてしてほしくないけれど、私がどうしてもやりたいと言うから、やらしてあげてるというスタンスみたい。
でも、両親だけでモノを処分していくのは、やっぱり無理なのです。」(p103)

「一方で将来、絶対に捨てなければいけないときが来るのも事実です。
だったら、コミュニケーションを取れる間に、片づけた方が親子関係のためにもよいと思います。」(p104)

「明らかに要らないモノだと気づかせてあげられるのは、実の娘しかいません。」(p105)

「私は家は生きているものだと思っています。家を生かしているのは、そこに住む人です。暮らしながら手入れをして、家が喜ぶことをしてあげられたらと思います。」(p106)

「つつましくとも、きちんとした日々を明るく朗らかに過ごしてほしい。両親に対してそんな強い思いがあったからこそ、実家を片づけようという気持ちになりました。家族みんなを迎え入れてくれる場所であり続けてもらいたい。それが私のいちばんの願いです。」(p107)

親の暮らす家は、親のもの。
その家でどう暮らしたいか、どんな場所でありたいと思うのか、それを決めるのは、親。娘じゃない。

そう思います。

堀川波『実家スッキリ化



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2017年09月05日(火) 齋藤孝『すごい「会話力」』★★★☆☆


齋藤孝『すごい「会話力」

会話力を高めるための、心構えを齋藤孝先生が紹介する本。

「性格は明るくなくてもいいから、『表情と身体はチアフルに』」(p43)

「初対面の相手の性格が底の方で明るいか暗いかという点に、普通はそれほど関心がありません。気にしているのは、この人と楽しく会話できそうかどうか、だけです。」(p43)

「ものを交換し合うのではなく、お互いに情報を交換したり、同じ秘密を共有したりすると、相手との間に強い気持ちの繋がりが出来るのです。」(p81)

「『要約して人にしゃべる』というアウトプットを念頭においた読書は生産的な読書になります。」(p96)

「気づまりな人と一緒にいると息も詰まってきますし、呼吸が楽に出来る相手と一緒にいると気楽な気持ちになります。誰かの前で息が自然に出来るかどうかは、その人との関係性に大きく左右されるのです。」(p111)

「福沢諭吉と勝海舟。ともに一流の人物ですが、二人に共通しているのは、覚悟が決まっていて、かつ人に対して常にオープンであるということです。」(p210)

よいこと聞いた、読んだ、で終わらず、実践すること。

齋藤孝『すごい「会話力」



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2017年09月04日(月) 藤田一照『禅の教室』★★★☆☆


藤田一照『禅の教室 坐禅でつかむ仏教の真髄

座禅の時間を持つようになりました。

ととのえる。

もっと楽にもっと穏やかに生きていけるようになるために、役立つ一冊。

「より豊かに所有することを最高価値にして生きているかぎりは、最後は不幸のどん底で死ななくてはならない。だって『私とは、私が持っているものである』という考え方でずっと生きてきた人が、最後は何も持てなくなるので、価値ゼロで死んでいかなければならないわけでしょう。死が近づくにつれて苦しみは増すばかりです。」(p41)

「人間の力の出方、能力の発揮の仕方は、それがどこまで自発的かであるかということにかかわってくると思う。」(p80)

「たとえば、貧乏が自分を苦しめていると僕らは普通思うけれど、実は貧乏を苦しいと思う心が貧乏を作って、その作り出した貧乏を自分で苦しんでいる。みんな自分のありようと関係があるわけですよ。こういうのが縁起です。」(p96)

座禅は死ぬシミュレーション
「澤木興道老師は『坐禅というのはお母さんの体内にもう一度入るか、棺桶に入って、あらためて人生を考え直すようなものだ』と言っています。」(p157)

「たとえば坐禅していれば結果的に自律神経のバランスは調うけれど、自律神経のバランスを調えるためにそれに特化してやったら、もうそれは坐禅ではない。坐禅したらこういういいことが起きるだろうという先入観や期待を坐禅に持ち込むのは、坐禅からもっとも遠い態度です。瞑想もマインドフルネスも、人間の役に立つなら、どんどんやればいいと思います。けっこうなことですよ。でもそれは仏教の立場とは違う世俗、世間の立場。仏教はやっぱり出世間の立場ですから、人間というかわれわれ凡夫を喜ばせるためにあるのではない。」(p201-202)

では、何のためにあるのか。
「人間をやめるためですよ。凡夫が仏に成るというのが仏教の教えですが、凡夫の延長線上に仏はないので、凡夫をやめることを助けてくれる、そういう意味で仏教が人間の役に立つと言うのなら、ものすごく役に立ちます。」(p202)

成功している人は、なぜ神社に行くのか?
「ものへの感謝の言葉が、ものに神様を招き入れる祝詞になる」(p52)

「『祈りの集合体』が神様の正体」(p53)

「『けがれ』とは『汚れ』ではなく、『気枯れ』。
心の深いところで気力がなえて元気のない状態です。」(p128)

「ものの価値は、関わる人々の祈りの質で決まる、と僕はとらえています。(略)
どれだけそのものを大事にあつかうのかで決まるわけですね。」(p197)

神社の神職が行う業務は、掃除と結界。
「その目的は、神様が神社に降り立てるよう『場のエネルギーを整える』ことです。」(p215)

人間をやめるため。

なるほど、と思いつつ、今日も座ります。

藤田一照『禅の教室 坐禅でつかむ仏教の真髄



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2017年09月03日(日) 小林 直子『わたし史上最高のおしゃれになる!』★★★★☆


小林 直子『わたし史上最高のおしゃれになる!

心に残ったところがもりだくださん。

ファッションのみならず、生きる姿勢についてもアドバイス。
何冊も持たなくても数冊持つなら、そのうちの一冊はこれ。

「この世は舞台であり、私たちはその舞台の主人公です。主人公とは、自分に対して自分がどうしたいのかを問いかけ、自分で決定し、目的に向かって行動する存在です。つまり私たちは自分という人生のドラマの主人公を演じる役者であるだけではなく、自分の人生の脚本家であり演出家、そして衣装デザイナーでもあるのです。」(p8)
太陽も音もコントロールできないけれど、衣装は決められる。
「要するに、私たちには、自分の人生という舞台の衣装を自分で決める自由と権利があるのです。」(p8)
「私たちは主人公を演じる役者であると同時に、自分の人生という舞台の演出家です。演出家は客席の一番後ろに座り、観客よりも、より客観的な視点ですべてを把握しなければなりません。私たちがやるべきなのは、他人の意見に振り回されることではなく、観客よりも、より客観的な視点を常に持ち続けることです。」(p9-10)

「おしゃれは人生でもっとも大切なことではありません。私たちの時間も、お金も、エネルギーも、人生でもっと重要なことに使うべきです。おしゃれなどというものは、主人公の人生がうまくゆくためにあるのであって、それ自体が人生の目的ではないのです。(略)そんな楽屋仕事に時間とお金を使っている場合ではありません。人生にはほかにもっとやることがたくさんあります。情熱をかけるべき対象が、すべての人にあるはずです。」(p10)

「自分の人生の主人公の座を取り返すためにも、効率的なワードローブの構築方法について学びましょう。(略)毎日、衣装のことで悩まされなくなったら、堂々と自分の人生という舞台の中央に立ちましょう。」(p11)

具体的な方法へ。
「自分が近い未来にどうあんりたいのかという具体的なイメージがないと、なりたいスタイルも決まってきません。なぜなら服というものは、漠然と着るものではなく、何か目的があって着るものだからです。」(p24)

カラーについて
「似合う色、ふさわしい色というものは、その人の顔色だけで決まる問題ではありません。いくらその色が似合うと誰かに言ってもらったところで、あなたがその色を好きでない、着たくないのだったら、着る必要はありません。」(p35)
「男性でも着るようなアイテムだけでおしゃれでかわいく見えるのはせいぜい20代までです。30歳をすぎると、性別不明のおしゃれとは無縁な人に見えますので気をつけてください。」(p68)

「色にも当然、はやりすたりがありますが、3色以内で揃える、明度のグラデーションをつくる、多色のコーディネートの場合は明度と彩度を揃える、リレーションをつくるといったルールは変わりません。」(p72)

「おしゃれに見えるかどうかの重要度では、色の方がシルエットよりも上位にきます。」(p72)

「セールや値引き品を買うことは、まったく恥ずかしいことではありません。
そして何よりも、ファッションにお金を多く使っても人生はよくなりません。」(p119)

「少しでもおしゃれになりたいのならば、いいもの、美しいものを見続ける努力を始めましょう。(略)そんなものを毎日少しずつ見ていくだけでも、美的なセンスは身につきます。重要なのは、ほんの少しの時間でもいいので、やめないで続けることです。」(p122)

「おしゃれはその目的にはなり得ません。おしゃれとは、その主人公の人生の目的達成に奉仕するための一つの手段であって、目的ではないのです。」(p148)

「おしゃれを人生の目的にしてはいけません。重要なのは、主人公の人生の目的の達成のためにおしゃれを使うことです。ですから、おしゃれであることは主人公に力を与え、気分をよくし、より行動的にし、なんでもできるような感情を与え、より自由になることに貢献しなければなりません。それを着て、気分が悪い、落ち着かない、力が発揮できない、自分は弱くてみじめな存在だと感じるのなら、いくらそれを他人がおしゃれだと思ったとしても、そんなものには意味がないのです。」(p148-149)

「おしゃれとは、あなたのしもべです。しもべに主人公の座を明け渡さないように、しもべを必要以上にかわいがらないように。そして、しもべにコントロールされないように、主導権を奪われないように、あなたをみじめな思いにさせないようにしてください。」(p150)

「すべてこの世は舞台。その舞台の主人公は自分自身。その主人公のよきしもべとなるような、主人公の活躍を助けるような、落ち込んでいる主人公を元気づけるような、そして結果的に、すべてのかかわる人が幸せになるような、そんなワードローブを構築しましょう。」(p150)

色合わせの時に考慮すべきポイント
「●洋服そのものの色
●素材
●デザイン、シルエット
●シーン(照明と背景、周囲の人々)(p169)」

自分の理想のボディで服作りをしているブランドを見つける方法
「ありとあらゆるブランドを片っ端から着てみる以外に方法はありません。」(p191)

外しについて。
「なぜおしゃれな人たちはこうも完璧を嫌って、それを回避するスタイルを考え続けるのでしょうか。
まず一つは、完璧であるとは隙がないということ、しかもそれは一種の防御のかたちをとった、攻撃でもあるからです。」(p204-205)

「完璧には、それ以上という状態がありません。完璧とは、それで行き止まりということです。もう進歩や進化や成長はありません。これ以上、進歩も進化も成長もないということは、実に退屈なことです。そして行き止まった先には、崩壊が待っています。」(p205)

「完璧でないということは、まだ未来があり、発展や成長する可能性が残されていて、防御的ではなく開放的であり、自由に誰ともコミュニケーションすることが可能ということです。そして、何よりも魅力的であるということです。
魅力的であるとは、引きつけられるということです。その引きつける力を人為的につくるために、抜け感、着崩しし、外しのテクニックが用いられます。」(p206)

だらしなく見える理由を知っておく。
「カジュアルなスタイルがだらしなく見える理由はなんでしょうか。理由は簡単です。カジュアルなスタイリングに使われる多くのアイテムが、もとは下着であったもの、もしくは作業着、そしてスポーツウエアであったものだからです。」(p209)

「工夫のために必要なのはお金ではありません。観察力と審美眼、創意工夫する能力とそれを実現する努力、そして何よりも、自分で自分のことが大好きという気持ちです。自分が嫌いであったなら、どうしてこんな努力をそんな嫌いな人のためにできるでしょうか。」(p228)

「その自分のために、自分らしさを表現するユニークなものを探すのはあなたの義務です。この世という舞台において、主人公を主人公たらしめるための、あなたに与えられた使命です。
そしてそれができたとき、あなたはおしゃれな人になるのです。それができないのなら、それはファッショナブルではあるけれども、退屈で、魅力のない凡庸な人です。忘れ去られる、せりふのない脇役、もしくは通行人です。」(p228)

「誰も知らない、すぐには見つからない、何度も失敗してしまい、なかなか本当に自分にふさわしいものにたどり着けない。それでも、それを探す価値はあります。
もしそんなものが見つけられたら、ずっとそれと一緒にいましょう。いつもそれを身につけていましょう。それはあなたのお守りです。それはあなたを助けてくれます。それはあなたを決して裏切りません。それはあなたに命令しません。それはあなたを自由にしてくれます。それはあなたより出しゃばって活躍したりしません。それはあなたの心を明るくし、安定を与えてくれます。それはいつもあなたを励ましてくれるでしょう。
そんなものが見つかったら、それはあなたの永遠のパートナーとなります。それとともに、主人公はこの世界という舞台で、自分という役を演じるのです。唯一無二の自分という役を。」(p229-230)

おわりに。
「自由に着ていいのです。誰かに何を言われたって、どう思われたって構わない。もちろん失敗してもいい。うまくいかなくてもいい。誰も認めてくれなくても、誰に知られなくても、そんなことはどうでもいい。
失敗しなければ成功しないし、誰かが何か言ったって、その誰かはあなたの人生の責任をとってはくれません。」(p235)

「誰も認めてくれないかもしれません。それどころかその失敗は誰かに笑われるかもしれません。現実は何も変わっていないと感じるかもしれないけれど、ここでおしゃれになると勇敢に決意したこと、恐れずやってみたこと、思い切って試してみたこと、恥ずかしい失敗をしたこと、それでもまた起き上がって行動し続けたそのことが、誰にも奪えない宝物として、生涯を通じてあなたを支えるのです。」(p236)

「播いた種からはいつか必ず芽が出ます。かけた言葉は、遠い未来に必ず戻ってくるでしょう。あなたの願いを叶えるのは行動したあなただけ。そして、あなたをおしゃれにするのはあなた以外にはいません。」(p237)

参考にしつつ、失敗を恐れず、トライしていこうと思います。

小林 直子『わたし史上最高のおしゃれになる!



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2017年09月02日(土) ワタナベマキ『毎日、こまめに、少しずつ。 ためないキッチンと暮らし』★★★★☆


ワタナベマキ『毎日、こまめに、少しずつ。 ためないキッチンと暮らし

中野佐和子『冷蔵庫から始める残さない暮らし』もよかったけれど、この方の本も具体的な方法でもっと楽に、ていねいに暮らせるヒントが数多く紹介されていて、参考になりました。

「実は、食事づくりと家事は、ためる前に『毎日、こまめに、少しずつ』やることで、ぐっと楽になるのです。」(p4)

「ひとつひとつは小さなことですが、ほんの少しだけ先を見て動くようにしてみると、それが積み重なったときには、『あら、あら、あら』と、知らないうちにものごとがスムーズに動いていく感じがします。」(p4)

「やるべきことをちょっとだけ前倒し」(p4)

「ストックは、『わざわざ作る』というよりは、時間のあるときに、『ついでにやっておく』くらいの感覚で取り入れるのがいいと思います。」(p15)

「冷蔵庫の使い方で、何よりも重要なことは、中に入れたものをきちんと循環させていくことです。」(p24)

「冷蔵庫は、素材の一時保管場所。いっときそこに滞在させておくけれど、必ず旅立ちをさせてあげる(行き先は、もちろん家族の胃袋です)。」(p25)

「朝に少しの下ごしらえをしたり、ストック類を活用してみたり。スタートは『0』からではなく、常に『1』『2』まで進めておく。そんな心構えが、夕方の自分をぐっとラクにしてくれるのです。」(p61)

料理上手になるためには
「私は何よりもまず、『基本』をきちんとおさえていることが、肝心なのではと考えています。」(p62)

「『これだけは、ケチらない!』と決めているのが、お米と調味料。私にとってこのふたつは、食生活の基本だからです。」(p84)

「いい包丁とまな板、それがあれば、一時的ではなく、ずーっと長く大切にできるし、確実に料理が上達します。」(p105)

「私の場合、『家の状態』と『心のありよう』がしっかり結びついていて、部屋の中が整っていると、機嫌がいいし、ごはんを作るのも楽しくて、ていねいな味付けになる。けれど逆に、部屋が散らかって、よごれがたまっていくほど、何だか投げやりな気分になって、料理も適当になっていく。」(p122)

「掃除を習慣化させるのにいちばんいい方法は、『やらないと気持ち悪い』という精神状態に持っていくこと。」(p123)

「掃除は、自分なりにルール化して、ルーティーンにしてしまうこと、つまり『考えなくても、身体が動く』状態にしておくことが大事です。」(p125)

こだわる。決める。やってみる。
柔軟に、でも着実に。

そんな暮らしにシフトしていきたい。

忘れた頃に読み返して、仕切り直したい本。

ワタナベマキ『毎日、こまめに、少しずつ。 ためないキッチンと暮らし



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2017年09月01日(金) 阿部 修士『意思決定の心理学 脳とこころの傾向と対策』★★★★☆


阿部 修士『意思決定の心理学 脳とこころの傾向と対策

意思決定に関する科学的な理論や研究結果を、素人にもわかりやすい言葉で説明してくれている一冊。

やる気、意志力、心の仕組みに関心のある人には読みがいのある内容だと思います。面白かった!

二重過程理論
欲求や情動のシステム1
合理的判断や論理的思考、自制心といった意志の力によるこころの働きをささえるシステム2

「ロイ・バウマイスターらによる一連の研究も有名です。彼らは人間の意志の力や自制心は有限であることを、様々な実験によって証明し、自我消耗(ego depletion)という概念を提唱しています。要するに、システム2を使うと疲弊してしまい、連続してシステム2をうまく機能させるのは難しいということです。」(p26)

「反射的プロセス(X-System)と内省的プロセス(C-System)という区分を提唱しているリーバーマンら」(p37)
X-Systemは大脳基底核や扁桃体といった古い脳の構造、一方は前頭前野

マシュマロテスト
「長い時間待つことができた子供たちは、待つことができなかった子供たちに比べ、高い教育歴を有しており、肥満の割合も大幅に低いことが判明しました。青少年期同様、将来の計画を立てて自信をもって行動することができ、社会的にも成功している例が多かったのです。」(p45)

待てた子たちは
「ボタンを押すのを我慢するときに下前頭回と呼ばれる領域の活動が高いことがわかりました。下前頭回は脳の前頭前野の一部です。(略)まさに理性を司っている領域です。」(p46)

我慢できた子どもたちの特徴
「欲求の先延ばしを可能にする重要な方法として、ミシェルは気をそらすこと、そして抽象化をあげています。誘惑を感じさせる対象そのものに注意を向けるのではなく、気をそらすことはわたしたちが考えている以上に大きな効果があるのです。」(p56)

「頭の中でそのお菓子を額縁に入れることで、なんと一八分も待てるようになりました。一方、画像を目の前にした子供たちが平均して待てた時間は一八分だったのですが、本物が目の前にあると想像すると、待てる時間は半分以下になってしまいました。」

「まったく同じ状況であっても、意図的に体調から注意をそらしたり、あるいは対象を抽象的にとらえたりすることで、抗いがたい誘惑に抵抗することが可能になるのです。自制心そのものというよりは、柔軟性をもつことが重要であると結論づけられるかもしれません。」(p58-59)

この力は鍛えられるのか?
「ミシェルらの一連の研究によれば、その答えは『イエス』です。彼らは、誘惑に直面した場合に、それを回避するための戦略をあらかじめ準備しておくことで、効果的に自制心を発揮できるようになることを証明しました。もし○○したら、XXする、というように自分の行動方針を決めておくのです。帰宅途中にお菓子屋さんが目に入っても、もっとヘルシーな果物が家にあることを思い出して、足早に家に帰るようにする、とあらかじめ決めておくのです。誘惑とそれに対する抵抗手段との間に、自動的な結びつきを作ることです。(略)こうした方略は、練習を続けることによって、自動的に発言させることができるようになります。」(p59-60)

「こうした知見は、単に理性で欲求をコントロールするというわけではなく、理性の力をもう一段上の視点から俯瞰的にコントロールして使っている、と言えるかもしれません。」(p61)

「自制心そのものを最大限発揮するというよりは、自制心が最大限発揮できるように環境を整える、というイメージでよいでしょう。遅いこころそのもので意思決定を行うというよりは、遅いこころをうまく利用してより良い意思決定を行う、ということです。」(p180-181)

「『どうにでもなれ効果』の落とし穴」(p61)

「心理学では『対抗制御的摂食行動』」(p63)

損失回避性
「私たちは同額の利益と損失では、損失の方を過大評価する傾向があり、損失を回避しようという動機が強く働くのです。」(p94)

「好機よりも脅威に対してすばやく対応する生命体のほうが、生存や再生産の可能性が高まるからだ」(p94-95)

遅いこころは速いこころをコントロールできるのか?
「この問いに対して現時点で筆者は『俯瞰的に二つのこころのはたらきをとらえ、遅いこころをサポートすることで、多くの場面ではコントロールが可能』としたいと思います。そしてこのこころのはたらきをより正確に理解し、より正しく使用するために、脳の取扱説明書が必要、ということももう一度述べておきたいと思います。」(p185)

「ただし、残念ながらこの取扱説明書が完成するのは、当分先のことになりそうです。」(p185)

阿部 修士『意思決定の心理学 脳とこころの傾向と対策



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